東京オリンピック・パラリンピックの文化・教育委員会の委員を務めており、開会式にも出演するといわれている市川海老蔵(41)。そんな彼が、ひそかに動きだしていた。10月23日に行われた内閣総理大臣夫妻主催の晩さん会後、五輪開会式総合統括の狂言師・野村萬斎(53)と打ち合わせを行っていたという。
「海老蔵さんは萬斎さんに『東京五輪の大舞台で宙乗りを披露できないか』と提案しています。そしてさらに、息子の勸玄くんとの共演を希望しているんですーー」(梨園関係者)
海老蔵は、2年前の七月大歌舞伎でも勸玄くん(6)との親子宙乗りを披露していた。そんな海老蔵にとって、今回の提案には“特別な思い入れ”があるという。というのも、“親子宙乗り”は亡くなった妻・小林麻央さん(享年34)が楽しみにしていた演出だからだ。
「麻央さんのがん闘病中、海老蔵さんは息子の勸玄くんに『親子で宙乗りを成功させて、お母さんを勇気づけよう!』と提案したそうです。当時、勸玄くんはまだ4歳。大技の練習はかなり大変だったでしょうが、めげることなく励んでいたといいます。そんな息子の晴れの舞台が訪れる日を、麻央さんは誰よりも心待ちにしていたそうです」(芸能関係者)
だが厳しい闘病の末、麻央さんは’17年6月に天国へと旅立ってしまった。七月大歌舞伎が行われる11日前のことだった。
「悲しみがまだ癒えぬなか、海老蔵は勸玄くんと舞台に立ちました。そして見事な親子での宙乗りを初披露したのです。客席の10m上を飛ぶ大がかりな演出でしたが、勸玄くんはまったく臆することなく客席に手を振っていました。4歳での挑戦は史上最年少。にもかかわらず、勸玄くんはあまりにも堂々とした演技をみせてくれました。直前に麻央さんが亡くなった悲しみなど、いっさい見せず……。客席からはすすり泣く声も聞こえてきました」(前出・芸能関係者)
当日、海老蔵は自身のブログを更新。化粧を落とした勸玄くんの写真とともに、《よくやった そばにママいたね、と互いに話しました》とつづっていた。そこには「亡くなった妻に息子の晴れ姿が届いていてほしい」という海老蔵の願いが込められているようだった。
そんな特別な宙乗りを、五輪の場で披露しようとしているという海老蔵。今年6月には、麻央さんの遺志を継ぎ取り組んでいる植樹プロジェクト「ABMORI2019」に勸玄くんや長女・麗禾ちゃん(8)と参加。東京オリンピック開会式について聞かれた際、彼は「必要とされるならば、出たいという気持ちはある」とコメントしている。このイベントの舞台裏で、海老蔵は五輪への思いを明かしていたという。
「海老蔵さんは6~7人の関係者と話していたのですが、そこで東京オリンピックの話になったんです。そのとき、彼は『勸玄と宙乗りできたらいいな……』と語っていました。麻央さんがとても楽しみにしていた演出ですからね。海老蔵さんの話を聞いて、胸が熱くなりました」(植樹祭参加者)