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大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(NHK総合)の最終回が12月15日に放送された。スポニチアネックスによると、同回の平均視聴率は8.3%。全47話を通した平均視聴率は8.2%で大河ドラマ史上初の1桁台だというが、ネットではその作品性を讃える声が相次いでいる。

 

《私にとっては『独眼竜政宗』や『篤姫』さえ越える最高の大河でした。笑いあり、涙あり、日本のスポーツの歴史のお勉強になり、最高じゃんねえ。もう『いだてん』ロス》
《本作を完走させたことは、NHK製作陣にとっては誇りになるでしょうし、日本のドラマ界にとっても貴重な財産になったことでしょう》
《視聴率に意味はあるのか。テレビはこのまま視聴率と心中するつもりなのか。今年が時代の変わり目であり、いつか「あれが分岐点だったな」と言われる作品になったと思う》

 

ピエール瀧(52)の逮捕や徳井義実(44)の税金申告漏れと、俳優陣に不祥事の相次いだ「いだてん」。そのいっぽうで名演はもちろん、脚本や演出を絶賛する声が後を絶たない。

 

「キャストを揃えるだけでなく、撮影にもお金と手間をかけました。舞台セットも、250回作り直したんです。エキストラの数はのべ1万5千人。脚本を務めた宮藤官九郎さん(49)との打ち合わせは1年間で150回にも上ります。そのお陰でスタッフと出演者の結束も固まりましたし、『より良いものを!』という気持ちが生まれていました」(ドラマスタッフ)

 

「いだてん」で主演を務めた中村勘九郎(38)は10月に開かれた打ち上げで「やっぱり1年間は長かったです。個性的な演出陣も多くて、たいへん苦労しました」とコメント。宮藤の作品に出ることが初めてである上に座長でもあったため、プレッシャーに苛まれたとも告白した。しかし、そんな彼を支えたのが妻の存在だったという。

 

「打ち上げで勘九郎さんは『やっぱり、家族の支えがいちばんでした』と一言。そして『実は、今日は妻の誕生日なんです!』と明かしたんです。前田愛さんは梨園妻として、慣れない大河の現場で奮闘する夫のことを献身的に支えてくれたといいます。勘九郎さんはそのことに感謝しきりでした。最初はガヤガヤしていた会場の人たちも、次第に勘九郎さんの夫婦愛に耳を傾けるように。そして『愛ちゃん、おめでとう! そして、ありがとう!』と勘九郎さんが涙ながらに叫んで挨拶を結ぶと、会場からはこの日いちばんの拍手が送られました」(芸能関係者)

 

また宮藤にとっても苦労の絶えない作品となったようだ。

 

「『いだてん』は宮藤さんの持ち込み企画だったそうです。かなりの重圧を感じていたようで、実際に彼は今年だけで2回も胃カメラの検査を受けたと聞きます。数字だけを見ると残念な結果ですが、宮藤さんの作品は後になって評価されることのほうが多い。最終回の感想を見る限り、再放送やDVD販売で評価がさらに高まりそうです」(前出・ドラマスタッフ)

 

視聴率の振るわなかった「いだてん」。しかし出演者やスタッフが全力を尽くしたこともあり、作品の素晴らしさはきちんと視聴者に伝わったようだ。

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