2月21日にテレビ朝日で行われた、中居正広(47)のジャニーズ退所会見。
「俺、(退所することを)城島(茂)くんに言っていない」
「(退所をメールで伝えても、草なぎ)剛くんは、1行くらいでした」
「(ソロ歌手デビューは)限りなくゼロに近い、1%です」
こう語って報道陣を笑わせるなど、会見を終始明るい雰囲気にするように中居は努力していた。会見に出席した芸能記者はこう語る。
「報道陣の笑い声が絶えない、サービス精神抜群の中居くんらしい会見でした。ついつい思い出してしまったのが、今から約24年前の森くんのSMAP脱退会見のことです」
オートレーサーになる夢を叶えるため、SMAP脱退とジャニーズ退所を決意し、1996年5月7日に会見を行った森且行(46)。その会見に同席したのが、中居だった。森の登場を待つ報道陣のまえに、単独で現れた中居はなぜか読売巨人軍のユニホーム姿だったのだ。
「中居くんは『本日、森君は残念ながら欠席です』『(ユニホーム姿なのは)野球のピッチングの練習をしてまして……』などと報道陣をさんざん笑わせたのち、森くんが登場しました」(前出・芸能記者)
その後も、神妙な顔の森がオートレーサー転身の経緯やファンへの謝辞を述べる横で、「森くんの脱退は新聞で気付いた」「(脱退の話が出たとき、稲垣吾郎は)ドライヤーをしていたので、髪のことで頭がいっぱいだった」と中居は笑いをとり続けた。
「突然の脱退に“自分勝手”“わがまま”という声も出ていましたが、明るい雰囲気もあって、森くんを追求するような流れにはならなかった。中居くんはそこまで考えて、あのような態度を選んだんでしょう」(前出・芸能記者)
中居は森にこんなエールを送った。
「森くんの気持ちは分かる。僕の夢はジャイアンツに入ることだった。僕は今、SMAPとして東京ドームにも立てる。僕の夢は実現した。森くんにもやるからには一番になってほしい。僕らみんなの願いです」
それから約24年。SMAPはすでになく、今度は中居自身がジャニーズ退所会見に臨むことになった。
去り際こそ笑顔に。そんな中居の美学は、時を経ても変わることはなかった――。