俳優の舘ひろし(70)が11月3日に、旭日小綬章を受章したと報じられた。
各メディアによると、舘は「思いもかけぬ栄誉を賜り、大変光栄です。これまで支えてくださいました皆様に、改めて心より感謝申し上げます」と深謝。続けて「先ごろまで、その背中を追いかけて参りました、渡と同じ章を頂いたことを糧に、これからも精進を重ねる所存です」とコメントしたという。
’76年に映画「暴力教室」で俳優デビューし、「西部警察」シリーズ(テレビ朝日系)や「あぶない刑事」シリーズ(日本テレビ系)で存在感を発揮した舘。近年では’18年に、映画「終わった人」で出世コースを外れた定年男性を好演。その演技力が評価され、モントリオール映画祭で最優秀男優賞を受賞。今なお、俳優として第一線で活躍し続けている。
8月10日に肺炎のために亡くなった渡哲也さん(享年78)も、’13年に71歳で同章を受章。同じく石原プロに所属する舘は、およそ40年にわたって渡さんと“舎弟関係”を築いてきた。
「『西部警察』への出演は、渡さんのオファーがきっかけ。出会いはまだ駆け出しだった舘さんに、渡さんが立ち上がって握手してくれたそうです。舘さんは俳優としての佇まいや、後輩への接し方も渡さんを踏襲。常に、一挙一動を観察していたといいます。そのため、どんなときでも『渡さんだったらどうするだろう』と考えるようになったそうです」(スポーツ紙記者)
10月の月命日では、スポーツ紙の取材で渡さんを「父であり、兄であり、人生の師」と偲んだ舘。「来世というものがあれば、再び渡哲也という人の舎弟でありたいと思います」ともコメントしたという。
「舘さんは四十九日が終わるまでは、何も語らないと決めていたそうです。密葬や法要に参加しなかったのも、渡さんの『静かに送ってほしい』という望みに従ったといいます。仮に舘さんが参列すると、他の参列できない人との不平等が起きてしまうことを考慮したのです」(芸能関係者)
そんななか、来年1月16日をもって解散が決まっている石原プロ。一部報道では解散後、舘が新事務所を設立するとも報じられている。しかし形態が変わろうとも、舘の夢は渡さんとともにあるという。
「渡さんは生前、舘さんの出演作を全て鑑賞していました。そんな舘さんは、『渡さんと映画で共演することが夢』と公言していました。叶わなくなってしまった夢ですが、舘さんは良い映画を撮って『渡さんの墓前に捧げたい』と意欲的だそうです。渡さんとの“舎弟関係”は、これからも紡がれるのでしょう」(前出・スポーツ紙記者)
来年1月には、映画「ヤクザと家族 The Family」が公開予定だ。本作で、43年ぶりにヤクザ役に挑戦したという舘。渡さんも舘を応援していることだろう――。