NHK・連続テレビ小説『エール』も、11月27日の最終回まで残り約4週間! 本作の大きな魅力は、主人公・裕一(窪田正孝)と人生を歩む音をはじめとする、関内家の女のパワフルさ。名場面とともにその生きざまを振り返ります!
■夢との距離を変化させる、しなやかな強さ/次女・音(二階堂ふみ)
【第23回】「私、関内音は、裕一さんを幸せにすると誓います!」
関内家へ押しかけた裕一とそれを追いかけてきた父・三郎(唐沢寿明)。そして音、母・光子(薬師丸ひろ子)の4人の掛け合いが面白かった放送回。結果、裕一と音のキス現場を見てしまった光子が「頭は駄目と言っとるけど心が行けって叫ぶの!」と情熱家な一面を見せ、結婚を承諾したのだった。
【第82回】「私が選んだの、あなたを。それに夢は諦めてない。お父さんに預けてある」
妊娠中に「君の夢を僕に預けてくれないか」と裕一に言われ音楽学校を退学した音。そのことを知らない華(根本真陽)は自分が原因で音楽をやめたのかと音に尋ねる。猪突猛進の若いころから包容力あふれる母となった音の表情に注目。
■幾度の喪失も乗り越える、たくましき強さ/母・光子(薬師丸ひろ子)
【第9回】「お父さんはいる。目には見えないけれど、ずっとあなたたちのそばにいる」
事故で亡くした夫・安隆(光石研)の遺灰を海にまいたあと、3人の娘たちを励ました光子。そして家業の馬具店を切り盛りし、娘たちの人生を力強く、ときに優しく見守っていくことに。本音が出すぎる姿は「黒みつ」と安隆から言われていたが、その芯の強さが関内家を支えていった。
【第90回】焼け跡で歌う讃美歌『うるわしの白百合』
クリスチャンの光子が、見るも無残な焼け跡で賛美歌を歌うシーンは、薬師丸の提案だったそう。約3分と、異例ともいえる長さの独唱はSNSでも多くの反響を呼んだ。再生・復活を願う歌声に聴き入り、感銘を受けた視聴者は多かった。
■元軍人の夫を信じてついていく、優しき強さ/長女・吟(松井玲奈)
【第92回】「自分一人で抱えないでください。私も力になりたいんです。あなたを支えたいんです!」
戦争が終わり、就職活動が思うように進まない元軍人の夫・智彦(奥野瑛太)に吟がかけた言葉。その後、智彦はラーメン店から貿易会社へ転職するも「人のために命を燃やせる生き方のほうを選択してほしい」と吟の言葉によりラーメン店へ戻ることに。
■夢にも恋にも一直線! 行動する強さ/三女・梅(森 七菜)
【第69回】「大丈夫。五郎さんは駄目な人なんかじゃない。駄目なだけの人を好きにならんもん。私、五郎さんのことが好き」
当初は水と油のような関係だったが、五郎(岡部大)の実直で真面目な性格に心が動かされていく梅。裕一に弟子入りしたものの自信をなくす五郎にアドバイスしているうちに告白をしてしまう。好きになったら一直線なところは音と似ているかも。
逆境を乗り越える、母と三姉妹それぞれの方法。関内家の女は、いつだって強く生きる!
「女性自身」2020年11月17日号 掲載