■追跡調査を求める声も……
入場の段階で感染防止対策が緩いとなれば、会場内はどうだったのだろうか。フジロックの模様は、YouTube上で3つのチャンネルから中継された。だが視聴者からはSNS上で、観覧エリアが「密になっている」といった指摘も上がっていた。
前出の男性は会場内の状況についても、こう明かした。
「観客同士が密状態になっていても、スタッフはほとんど注意していませんでした。何よりショックだったのは、主催者からのメッセージが楽観的で具体性に欠けていたことです。主催者からのメッセージは“音楽で奇跡を起こそう”といった観念的なものばかりで、『帰宅後にPCR検査を受けて下さい』といった終演後のケアを観客に呼びかけることはありませんでした。イベント自体は楽しかったのですが、『今年開催することへの覚悟と対策が少し足りないのでは?』と思わざるを得なかったです」
国立感染症研究所が今年6月に公表した調査結果によれば、「新型コロナの潜伏期間の平均は4.82日」だという。十分な日数の経過を待たずに“陽性者ゼロ”と発表した運営サイドに、ネット上では《潜伏期間って知ってる?》《まだ潜伏期間かと》などの声が上がっている。
また今回の報告だけで終わることなく、今後の追跡調査を求める声も広がっている。
《これで終わりじゃないよね??? 追跡調査するよね???》
《フジロック、今後は参加者の追跡調査はしないのかしら? 二週間後まで陽性者が出ないかったことで、はじめて「フジロックは感染者を出しませんでした。」なんだけど、来場前にPCR検査してもらいました、終了後も今のところありません! でおしまいではないですよね?》
《フジロック、開催するならその後の追跡調査とかちゃんとしよーって思う》
日本を代表するフェスであるフジロック。それだけにその“後始末”が今、問われているのではないだろうかーー。