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日本一の高さを誇る高層ビル「あべのハルカス」がそびえたつ大阪・天王寺駅近くの繁華街。12月初旬、カーキのブルゾンに黒のパンツ、黒のマスク姿でスタッフと真剣な表情で話していたのは安藤サクラ(35)だった。

 

「来年公開予定の主演映画のロケでした。当初この場にいるはずだったのは戸田恵梨香さんなんです」

 

そう明かすのは、映画関係者。

 

「9月まで台本には主演に戸田さんの名前が入っていました。ところが、10月中旬には彼女の名前がなくなってしまったんです。クランクインは12月4日から琵琶湖周辺で予定されていました。スタッフの多くはこの映画の撮影がどうなるのかハラハラしていました。特に昨年からコロナの影響で撮影が延期や中止になったものが多く、これ以上続くと生活できなくなる人たちもいるので……」

 

本誌は10月20日、戸田恵梨香(33)が“体調不良”で来春放送予定の主演連ドラ、12月クランクインの主演映画をともに降板することを報じた。冒頭のロケ現場は戸田が降板した映画だったのだ。

 

「撮影スケジュールが迫っていたので、製作サイドは主演探しに頭を悩ませていたそうです。白羽の矢が立ったのが、安藤さんでした。2歳年下で妹のようにかわいがっている戸田さんのために安藤さんはオファーを快諾。スケジュールをなんとか調整してくれたといいます」(前出・映画関係者)

 

安藤と戸田の初共演は、8年前。’13年の連ドラ『書店員ミチルの身の上話』で、これは戸田にとって記念すべきNHK初主演作だった。

 

「戸田さんは親友役の安藤さんとは『自然な空気感が出せた』と喜んでいました」(NHK関係者)

 

それから5年後、安藤は’18年に『まんぷく』、戸田は’19年『スカーレット』と、ともにNHK大阪制作の朝ドラで主演を務めている。

 

「戸田さんは『スカーレット』の撮入前に『まんぷく』の撮影現場を訪れて、安藤さんに会いに行っています。『彼女からすごく勇気をもらった!』と笑顔で語っていました」(前出・NHK関係者)

 

朝ドラヒロインの先輩&後輩でもある2人。今回の映画の舞台も関西だ。前出の映画関係者は言う。

 

「安藤さんは、現場で戸田さんについて何も口にしてはいませんが、自分自身が主演として最善を尽くすことが“姉”としての務めだと考えているようです」

 

戸田の“一身上の都合”による撮影休止のピンチを救った安藤。冒頭の撮影では1時間ほどリハーサルを繰り返し、スタッフの指示に「うんうん」と首を縦に何度も振っていた。天王寺で“日本一の名演”を目指すーー。

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