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「夢のようでまだ全然実感が湧いてないです。本当に現実かなと」

 

こう語ったのは、漫才コンビ『錦鯉』の渡辺隆だ。43歳の渡辺と、50歳の長谷川雅紀からなる錦鯉。12月19日に行われた『M-1グランプリ2021』で優勝し、史上最年長の王者となった。

 

お笑い界では“第7世代”と呼ばれる若手が躍進するなか、中年コンビの錦鯉が見事グランプリを獲得。その快挙に、ネットでは《ネタみて泣き笑いし優勝後にもらい泣きしました》《本当に今までの苦労が報われてよかった!》と祝福の声が後を絶たない。

 

「錦鯉が活動を始めたのは’12年ですが、ともに芸歴はすでに20年を超えています。40歳を超えたころ、長谷川さんは『もう芸人を辞めようか』と考えるように。しかし、渡辺さんが『コンビを組もう』と誘って結成されました。昨年のM-1で初めて決勝に進出。そして、今年ついに優勝を果たしたという遅咲きのコンビです」(スポーツ紙記者)

 

実は今年2月、渡辺の半生が注目されることとなった。キッカケは街頭で声をかけた人の住居を訪問する番組『家、ついて行ってイイですか?(明け方)』(テレビ東京系)。そこに渡辺の父である政夫さんが“たまたま”登場したのだ。

 

錦鯉・渡辺 芸人に猛反対の母が事故死…M1優勝の陰にあった壮絶な過去
画像を見る 漫才コンビ『錦鯉』の渡辺隆

 

番組で「40歳で運送業を始め、1週間に1、2回ほどしか家に帰れない生活を送っていた」と話した政夫さん。そんな日々を送るなか、妻が交通事故に遭い49歳で急死したと明かしていた。

 

「実は渡辺さんのお母さんが亡くなったのは、彼が芸人の養成所に入って2年ほど経ったころなんです。20歳で芸人になると宣言したとき、お母さんは『勘弁してくれ』と大泣きしたといいます。活躍を見せる間もなくお母さんが亡くなったので、相当堪えたでしょうね」(テレビ局関係者)

 

母の死を経たあとも渡辺にとっては“苦難の季節”だった。芸人としての芽が出ず、長らく下積み時代を経験したのだ。今年7月、『Real Sound』にアップされたインタビューで渡辺はコンビニや深夜のコールセンターなど、いくつものアルバイトを経験。そして、野菜市場の仕分けのバイトには今でも籍を置いていると話している。

 

「ですが、錦鯉は昨年のM-1グランプリで4位にランクイン。人気に火がつき、現在はバラエティー番組を中心にテレビでも活躍を果たしています。

 

あまりの忙しさから、渡辺さんは撮影中に『いま何の番組だっけ?』と考えることもあるほどだそうです(笑)。さらに今年11月には錦鯉2人の自叙伝『くすぶり中年の逆襲』も発売。大ブレイクのお陰で、給料も劇的に変化したといいます」(前出・スポーツ紙記者)

 

渡辺の実の姉だというTwitterアカウント「みょん」さんは《ホントにおめでとう、天国の母も喜んでるよぉ!》と投稿している。壮絶な過去を乗り越えての快挙は、家族に多くの幸せをもたらしているーー。

出典元:

WEB女性自身

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