【米国編】
■『ラ・ラ・ランド』にハマった人におすすめ!
Netflix映画『tick, tick… BOOM!:チック、チック…ブーン!』(独占配信中)
一流のミュージカル作曲家を目指すジョナサン(アンドリュー・ガーフィールド)。30歳に向けてカウントダウンが始まる中、恋や友情に悩み、最高の作品を作りたいという焦りに直面する。
「『イン・ザ・ハイツ』や『ミラベルと魔法だらけの家』などのミュージカル映画の題材や曲の提供者として、いま最も売れているリン=マヌエル・ミランダの初監督作。『ラ・ラ・ランド』で描かれたような、下積み時代の若者が感じる痛みがリアルに表現されています。主演のアンドリューは本作でも素晴らしい歌声を披露し、高い評価を得ました」(小野寺さん)
■『セックス・アンド・ザ・シティ』にハマった人におすすめ!
Netflixシリーズ『エミリー、パリへ行く』(シーズン1:独占配信中/シーズン2:12月22日より独占配信開始)
シカゴからパリのファッションのマーケティング会社に出向したエミリー・クーパー(リリー・コリンズ)。パリでの生活を継続することになったが、あの熱い一夜の後は……。
「夢とロマンスにあふれる街、パリ。多くの人がパリに抱く夢のようなイメージが次々に登場する一方で、パリの人々がみんなお高くとまっていて意地悪に描かれているところが面白い。ファッションモデルとしても活躍する超セレブのリリーが、役の上とはいえ、“田舎者”とバカにされます。『セックス・アンド・ザ・シティ』の衣装担当が手がけるファッションにも注目!」(小野寺さん)
■『マネー・ショート 華麗なる大逆転』にハマった人におすすめ!
Netflix映画『ドント・ルック・アップ』(12月24日より独占配信開始)
巨大彗星が地球に衝突する可能性を必死に訴える2人の天文学者。しかし、情報が氾濫する世界では、誰もその警告に耳を貸そうとしない。
「天文学者役のレオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンス、大統領役のメリル・ストリープなど主演級のハリウッドスターが続々登場。2016年には『マネー・ショート 華麗なる大逆転』がアカデミー賞などで注目されたアダム・マッケイ監督の毒のある笑いがさく裂する。差し迫った問題があるのに、そこから目をそむけたい人々が多いことで警告が無視されるという、皮肉な展開がリアルです」(小野寺さん)
小野寺さんは、Netflixのアメリカ映画はアカデミー賞を意識した作品が増えていると指摘する。
「アカデミー賞でノミネートされる作品は増えていますが、作品賞はまだ受賞がない。オリジナル作品での初受賞を目指し、賞に絡みやすい芸術性の高い作品を製作する傾向がみられます」
『tick, tick… BOOM! : チック、チック…ブーン!』などがこの年末年始に配信されたのは、選考時期に合わせるためだと分析する。
日本の作品では『浅草キッド』に続き、米倉涼子主演の『新聞記者』が1月13日より配信スタート。’22年、配信系への流れは世界的にますます加速しそう!