12月31日に放送された年越しお笑い特番『笑って年越したい! 笑う大晦日』(日本テレビ系)。大晦日の風物詩となっていた『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の「絶対に笑ってはいけないシリーズ」の休止を受けて放送された特番だが、ネット上では“ガキ使ロス”を嘆く声も散見された。
「ナインティナイン、千鳥、バナナマンたちがMCを努め、豪華芸人や俳優たちが大集合。『笑ってはいけない』のDNAを受け継いで企画された番組とあって、出川哲朗さん(57)や上島竜兵さん(60)が体を張るコーナーもありました。爆笑ネタやコントなどを織り交ぜた6時間でしたが、『笑ってはいけない』のようにコンセプトがまとまっておらず散漫とした印象を抱き、途中で離脱した視聴者も多かったようです」(テレビ誌ライター)
各メディアによれば「笑う大晦日」の平均世帯視聴率は、第1部(後6:30~9:00)が7.2%、第2部(後9:00~深夜0:30)は5.6%に留まったという(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
「’20年に放送された『笑ってはいけない』は第1部が17.6%、第2部は14.1%を記録しました。NHK紅白歌合戦の裏番組として’10年から11年連続で民放1位の視聴率を誇っていました。
しかし、今年は『ザワつく! 大晦日』(テレビ朝日系)が民放1位を奪取しました。黒柳徹子さん(88)や新庄剛志さん(49)がゲストで登場し、前半12.1%、後半9.3%を記録しています。
日テレは『笑う大晦日』に切り替わったことで大幅に視聴率を落とす形になってしまいました。もしダウンタウンのお二人がどんな形でも出演していたら、反響は違っていたかもしれませんね……」(テレビ局関係者)
一方で『第72回NHK紅白歌合戦』の平均世帯視聴率は、第1部(後7:30~8:55)が31.5%、第2部(後9:00~11:45)は34.3%を記録(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。視聴率調査が始まった’62年以降、最低記録となり「笑う大晦日」同様に“大惨敗”の結果となってしまったのだ。
「今回のテーマは『カラフル』。“コロナ禍で沈んだ世の中を彩る”と“多様な価値観を認め合おう”の思いが込められました。紅組、白組、総合司会の名称をすべて『司会』に統一し、番組ロゴも紅と白のグラデーション仕様に変更しましたが、第1回目からの伝統である男女対抗はそのまま。NHKが掲げるコンセプトと伝統の“言行不一致”を指摘する声も多く上がっています。
かたや、裏で放送されていた『第54回年忘れにっぽんの歌』(テレビ東京系)のコンセプトは、『絶対にはずさない名曲』。こちらには紅白を卒業したばかりの五木ひろしさん(73)も出演していました。紅白のように派手な演出はなくともじっくりと歌を聞かせる番組に、ネット上では『こちらの方が紅白のよう』といった声も。NHK、日テレ共に番組刷新を図りましたが、結果的に裏目に出てしまったようです」(前出・テレビ局関係者)
共倒れとなってしまった“大晦日2大巨頭”のNHKと日テレ。今年はどのような番組作りを目指すのだろうか。