中村芝翫の不倫騒動だけじゃない!中年夫婦に訪れる3つの危機
画像を見る これまでとは違い、夫を擁護しなかった三田寛子

 

■中年夫婦に訪れる3つのビッグイベント

 

夫婦というのは、時期によって迎えるイベントにある程度の傾向がみられます。イベント自体は避けることができないもの。そのタイミングで夫婦は存在意義を問われ、場合によっては離婚を選択することもあります。

 

なかでも50〜60歳のいわゆる中年夫婦には、関係性の大きな変化につながるイベントが複数あります。これをどう受け止めるかで、夫婦関係は破綻にも強固にもなるのです。

 

・子どもの自立

 

まずは、子どもの大学卒業や成人という自立のイベントです。

 

精神的にも金銭的にも母や父といった役割をいったん卒業できるため、もう一度「妻と夫」としての役割が大きくなります。そのとき、関係性に大きな変化が訪れるのです。

 

“子はかすがい”とは言いますが、夫婦のコミュニケーションや家族維持のモチベーションの中心に子どもがいすぎるのも考えもの。そうした夫婦は子どもが巣立った後、どう関係を維持していけば良いか戸惑うことになるからです。

 

コミュニケーションのとり方がわからない。家族を維持するモチベーションが消失する。そんなケースもよくあるのです。

 

・人生残り半分を考える

 

人生100年時代と考えたとき、50〜60歳は意外にも折り返し地点ということになります。

 

寿命を100年にしないとしても、現在の平均寿命が男性81.41歳で女性87.45歳。あと残りの人生20〜30年をどう生きるかは、中年期に差し掛かったときの大きなテーマとなるのです。

 

このとき例えばパートナーに対して長年にわたって大きな不満を抱えていたり、本当にやりたいことが別にあったりしたならば……。「残りの時間を使って別の人生を」と考えるのは、非常に合理的といえます。

 

20年は人が生まれてから成人するまでの長さですから、大きなチャレンジも可能です。そうなったときに足かせと思われ、相手に見切られてしまうこともあるかもしれません。

 

・定年による経済面の変化

 

現在では60歳定年説も崩れつつあり、65歳、70歳と労働寿命も年々長くなっています。

 

ただ60歳をすぎると働き続けるといっても正社員から嘱託社員になるなど、雇用面や収入面での変化も大きく生まれてきます。夫が外で働き、妻は家を守る。そういった昭和型のパワーランスが崩れるのが、この定年時期を迎えた夫婦なのです。

 

夫の収入が減り、妻がパートで賄う。年金と貯蓄で生活を回す。お互い同額程度にパートなどをしながら、生活を支えあう。夫婦ごとに生活を維持する方法は異なるでしょう。

 

ただ例えば“夫が全面的に家庭の経済を担う”という状態が変化したとき、夫婦のパワーバランスも変化していきます。それによって、関係性の変化が生まれる場合もあるのです。

 

現在、日本の離婚件数に占める熟年離婚※の割合は約19.4%といわれています。これは1980年の熟年離婚の割合である7.7%と比べると、約2.5倍にものぼります。女性の自立が叫ばれる昨今ですが、夫婦からの自立も時代とともに加速しているのかもしれません(※熟年離婚とは、同居期間が20年以上の夫婦を指します)。

 

そうした点から考えると中村芝翫さんと三田寛子さんご夫婦の動向は不倫という下世話な話題なだけでなく、日本が抱えるパートナーシップの問題を色濃く表すできごとなのかもしれません。

 

(文:おおしまりえ)

恋愛ジャーナリスト・コラムニスト・イラストレーター

出典元:

WEB女性自身

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