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「だんだん真っすぐ歩けなくなるんです。走ったり回転したりすると、どこが正面かわからなくなってきたりとか、倦怠感とか、やる気がみなぎらない。頑張らなきゃいけないのに何かおかしいとか、すぐにしゃがむとか……」

 

米倉涼子(46)が1月31日、『ニュース シブ5時』(NHK総合)に出演。低髄液圧症候群との闘いについて語った。国内トップクラスの治療実績がある山王病院(東京都港区)の脳神経外科部長・高橋浩一医師はこう語る。

 

「脳と脊髄の周囲を満たす髄液が何らかの原因で減少してしまうのが低髄液圧症候群です。スポーツや交通事故などのけがが原因である一方で、原因不明で発症するケースもあります。症状として頭痛や頸部痛、めまい、耳鳴り、視機能障害、倦怠感などがあります。検査がちゃんとできる病院もまだまだ少ないですし、発見が難しい病気です」

 

患者数は数万〜数十万人と推定され、米倉は’19年10月、『ドクターX』シーズン6の制作発表会見でこの病魔に襲われたと告白。「なんとか舞台に立てるようになった」と回復ぶりをアピールしていたがーー。前出の高橋医師は言う。

 

「誰でも発症する可能性はあるのですが、早期に治療しないと慢性硬膜下血腫を発症する場合もあり命にかかわります。早期に適切な検査、治療をしてタイミングを間違えなければ多くは治ります」

 

実は昨年6月のインタビューで米倉は“再発”を告白していた。

 

《2020年からライトを眩しく感じたり、めまいを起こしたり、気になる目の症状がいくつかありまして。それで2021年に入って検査を受けたところ、低髄液圧症候群を再発して、その影響であることがわかりました》(『家庭画報』2021年7月号)

 

一昨年4月、米倉は長年所属していた事務所を退所し、個人事務所を設立。環境の変化も、その一因だったのだろうか。

 

「前の所属事務所社長も病いのことを知っており、独立にあたり、真っ先に彼女の体調を気にしていたそうです。昨秋の『ドクターX』の撮影でも大きなトラブルは聞いていませんでした」(制作関係者)

 

冒頭の番組では、米倉は現在の病状を神妙な表情でこう明かした。

 

「止まっているエスカレーターを上ったことありますか? あれ(感覚のズレ)が毎日なんです。(病気の影響で)いつセリフを間違えるかもわからないし、いつ転ぶかもわからない。ちょっと不安です」

 

そんな率直な思いを吐露しながらも、“女優業を諦めるということは一生ない”とこの病いと生きていく強い決意を語っていた。

 

「治療法は安静にして経過を見る保存的療法、自分の血液で髄液の漏れを止める『ブラッドパッチ』などの方法があり、100%全員完治は難しいですが、多くの方はコントロールできる病気なんです。今回の米倉さんのニュースは見ていました。再発されたというのは気になりますね」(前出・高橋医師)

 

強い米倉の復活を願うばかりだ。

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