■増え続ける写真集販売の2つの懸念点
こうして振り返ると、実は写真集販売というのはきちんと売らなくてはいけないリスクこそあれど、チャレンジ自体はタレントにとって良い側面のほうが多いように思います。
とはいえ今後も増えるであろう30代芸能人の写真集販売には、いくつか懸念もあります。
1つはそもそもブームが続いて数が増えていくなかで、本来の良さであったヘルシーなセクシーさがどんどん過激になることです。
こうなると、本来のメリットであった新たなファン層の獲得や好意的な印象といったものは削がれていきます。
2つめは写真集をきっかけにエロさへの需要がタレント自身に増えてしまうという、本来の目的とは違うキャラ付けがなされてしまうリスクです。
田中さんの場合は写真集でセクシーな体を披露したものの、現在は美容としてのバストやヒップアピール以外での露出は封印している印象です。戦略的にアピールしても、その後はセクシーさをダラダラと引きずらないという潔さも感じます。
ブームに乗る人たちは、ここまで考えているのか。たとえばすでに写真集を発売し、貧乳コンプレックスを脱却したという鈴木奈々さんは今も大きくなったバストをアピールしています。美しいバストは素敵ですが、果たしてそればかり推す彼女に人は魅力を感じるのか。キャラ付けの難しさを覚えます。
YouTuberやインフルエンサーとタレントの垣根がなくなっていく昨今。写真集という従来のアピール方法が新たな活路として注目されるのには、このような理由があるのかもしれません。今後は誰が写真集というチャレンジに乗っかるのか。皆さんの頭の中には、予想がありますか?
(文:おおしまりえ)