険しい顔つきで、陸橋の手すりに駆け寄り、足をかけてよじ登ろうとする女性ーー。
金髪のショートカットが映える彼女は、柴咲コウ(40)。放送中のドラマ『インビジブル』(TBS系)の撮影だった。
「『インビジブル』は犯罪エンタテインメント。主人公は高橋一生さん(41)演じる刑事で、彼とタッグを組むミステリアスな“犯罪コーディネーター”を柴咲さんが演じています」(テレビ誌ライター)
本誌が目撃したのは4月下旬。東京が夏日を記録した汗ばむ気候のなか、革ジャン姿で冒頭のアクションを何度も行っていた。
スタンバイ中も会話や笑顔は一切なし。ストイックに演技に集中しているようだ。
最近の柴咲は、女優業が活発。
「4月に主演映画『ホリック xxxHOLiC』が封切られたばかり。9月公開の映画『沈黙のパレード』は、『ガリレオ』シリーズの映画第3弾で、同シリーズに柴咲さんが14年ぶりに復帰することでも話題です。大泉洋さん、有村架純さんと共演する映画『月の満ち欠け』も今冬公開です」(スポーツ紙記者)
一方で、柴咲には社長の顔もある。
’16年にアパレル事業などを展開する会社「レトロワグラース」を設立。’20年4月には、20年以上所属した芸能事務所から独立し、自らのマネージメントも自社で担当するように。
「アパレル事業では、環境に配慮したサステナブル(持続可能)な製品を展開。また今年に入ってからは、柴咲さん以外のタレントも所属するなど、事業の幅を広げています」(前出・スポーツ紙記者)
しかし、会社の業績はあまり芳しくないようで……。
「’21年末の決算では1億6,718万円の赤字。この5年を見ても毎年赤字で、累積赤字は4億円強です」(前出・スポーツ紙記者)
ただこの業績を、税理士法人・響の佐々木丈彦税理士に分析してもらうと、「必ずしも危険な状態とは言えない」という見立て。
「今後、新たな資金調達ができなければ経営は厳しいと言えるでしょうが、柴咲さんの会社の場合、出資をしてくれている企業がありますから、その出資者がどう考えているかではないでしょうか。
エンタメ事業は業績の変動が大きくもあり、4億という大金も想定内の“先行投資”だという可能性はあると思います。柴咲さんのネームバリューを生かして、将来的に大きな利益が出ることを見据えている可能性は大いにあります」
“柴咲ブランド”を生かすためにも、女優業での活躍は重要だろう。現在、40歳。そんな二足のわらじ生活を支えるのは……。
「美容、健康面では、“菌活”に取り組んでいます」(芸能関係者)
菌活とは、発酵食品やきのこ類など、体にいい働きをする菌を食事に積極的に取り入れること。
「昔から納豆などの発酵食品が好きでしたが、ここ数年、さらにこだわりが強くなり、キムチや味噌は手作りしているほどですよ」(前出・芸能関係者)
『インビジブル』の視聴率は、1ケタ台とやや苦戦中。菌食パワーで社長業も女優業も浮上なるか。