■フリーダムすぎる暢子の家族たち
そんな暢子だが、もとは先に上京した兄・賢秀(竜星涼)を頼って東京に出た。しかし頼みの綱だった賢秀も、ますます“ダメ兄”に落ちていく姿に落胆する視聴者も続出している。
《暢子もだけど主役だから仕方ないとして、ニーニーはもう出てこないでほしい こんなに朝ドラで不快に思った登場人物は初めてよ》
《暴れた店で詐欺話をする兄 この人、ずっとこんな感じなんだろうか??》
「暢子が上京する前、賢秀は東京でボクサーデビューし、ファイトマネーを沖縄の実家に送りました。そのお金で、一家が抱えていた借金や暢子が上京する費用が賄えるはずでした。
しかし蓋を開けると、そのファイトマネーも借金の上塗りだったのです。暢子が上京後、ボクシングジムを尋ねるも賢秀は姿を消していました。さらにファイトマネーは、ジムの会長(具志堅用高)に泣きついて借りていたことが判明。
そもそも賢秀は沖縄で、親戚から借り集めた大金を詐欺師に渡してしまいました。そのことに責任を感じて、東京に“出稼ぎ”にいったハズでした」(前出・テレビ誌ライター)
実家がピンチのさなか、暢子は鶴見の居酒屋で賢秀と再開を果たす。ところが賢秀は翌朝、暢子の財布に10円だけ残してお金を持ち去ってしまったのだった。
5月24日の放送回では、賢秀が前触れもなく沖縄の実家に帰省するシーンが描かれた。賢秀は「沖縄の一番星! みんなの賢秀様のお帰りヤサ!」と登場。すると母・優子(仲間由紀恵)は賢秀の“悪事”を咎めることなく、「お帰り! 早く上がりなさい! すぐご飯の支度しようね」と温かく迎えたのだった。
一方で実家では、暢子の姉・良子の縁談も進んでいた。25日の放送回では、賢秀が良子の縁談をかき乱すようなシーンも描かれたのだ。
「良子は教師仲間の石川博夫(山田裕貴)への思いを断ち切って、家族のために裕福な喜納金吾(渡辺大知)との縁談を受け入れようとします。
そんな陰で賢秀は金吾の父に、“姉に付きまとっている男を片付ける”と持ちかけて10万円を騙し取ろうとするのです。しかもその話を持ちかけた場所は、かつて賢秀が暴れて被害を出したハンバーガーショップでした。
その一方で、三女の歌子(上白石萌歌)は良子に隠れて石川に会いに。『ネーネーを止めてください』と縁談をやめさせるよう、直談判したのです」(前出・テレビ誌ライター)
《ニーニーが「だからよ」と言うたびにイライラしてしまう。暢子もまっすぐで明るいキャラとして描きたいのだろうが、知性が感じられない行動に見えて、ドラマとはいえ無理と無茶としか感じない》
ヒロイン・暢子だけでなく、フリーダムに動き回る登場人物たち。多くの視聴者が心の底から「ちむどんどん」できる日がやってくることを願いたい。