■友達としての「なんでも話せる」を過信しすぎない
友達としての付き合いが長いと「何でも話せる」といったことを相手に感じ、信頼感を抱いた上で結婚相手に選ぶ人がいます。
そもそも友達関係での「なんでも話せる」と夫婦関係における「なんでも話せる」は、深さや話すことの種類がまったく異なります。
たとえば夫婦なら、お金のこと、お互いの将来の希望や子どものこと、普段の生活の些細なすれ違いや共有事項などは、話せたほうが良いでしょう。しか、友人関係では当然、こういった話題は必要ではないのでしません。
夫婦になったらいきなりこうした話がフラットにできるかといえば、それは個々人の価値観やコミュニケーション力によります。
「友達として何でも話せる」相手が「人生のパートナーとして何でも話せる」のかも確認していないと、結婚生活を進める際に違和感を抱くことが増えるのです。
ちなみにこの話は、なにも長年の友人関係から結婚したケースにとどまりません。
普通の恋愛から結婚したカップルでも意外と結婚後に話ができない相手だったと気づき、離婚するケースは一定数あるように思います。
この場合は恋愛時期に気持ちが舞い上がり、そもそもお互いに真正面から話し合えるかの確認をせず結婚してしまっているといえます。
友達関係から結婚するか決めるというのは人柄を知っている分、安心感があるものです。しかしあくまでも関係は“友達の延長ではなく別モノ”という意識が2人の中にないと、結婚生活が成立するかは不安が残ります。そうした不安要素を払拭するためにも、やはり友達から恋愛、結婚とステップアップをはかる際には、恋愛期間をある程度もうけたほうが安心といえるのです。
(文:おおしまりえ)