■有吉が見せた絶妙な“バランス感覚”
そんな有吉だが、“似つかわしくない”と思う場所に登場するときは、確固たる理由を持った上でのことのようだ。
「最近のトーク番組で『恋愛マスターみたいな人はクズ』と話していた有吉さんですが、’20年10月からレギュラー化された『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日・ABCテレビ系)の初回ゲストに登場したことがありました。MCの山里亮太さん(45)は『有吉さんの好きなタイプの番組じゃないだろうな』と思っていたものの、ダメ元でオファーしたそうです。
しかしそんな心配は杞憂に終わり、有吉さんは快諾。不遇時代に山里さんにお世話になったそうで、番組スタッフに『山ちゃんに恩返ししなければいけないカードを1枚持っているけど、いま使う時ですか?』と尋ねたそうです。義理堅い有吉さんの姿勢に、山里さんは感動しきりでした」(芸能関係者)
一方で、言動の“バランス感覚”も賞賛される有吉。’21年9月に放送された『有吉の夏休み2021』(フジテレビ系)での“ある一幕”も、注目を集めた。テレビ局関係者が言う。
「番組内で、有吉さんがフワちゃんの遅刻癖を怒ったのです。有吉さんは彼女のコメント力や能力を高く評価しています。だからこそ“遅刻が理由で番組に呼ばれなくなる”と心配していました。そのため、あえてカメラ前で叱ったようです」
さらに、有吉がフワちゃんを「フワ」と呼び捨てにするのも理由があるようだ。
「大御所にもタメ口で話すなどフワちゃんの物怖じしない態度は、一歩間違えれば反感を買ってしまう恐れもあります。ですが名前に“ちゃん”が入っていることで“常識知らずなキャラクター”に説得力を持たせ、ある種の“可愛げ”が演出されているように思います。
フワちゃんとの共演も多い有吉さんは、そうした彼女の特徴も見抜いています。あえて“ちゃん”付けをせず、彼女の土俵に乗らないことで、他の後輩タレントと平等に扱うようにしているのではないでしょうか」(前出・テレビ局関係者)
この絶妙な“バランス感覚”こそが、有吉の人気者たる秘訣なのかもしれない。