そして、百日忌も近づいた3月7日、ついに沈黙を破る。中止したディナーショーの振替公演と6月から全国ツアーを開催することを発表したのだ。しかし、苦悩しながらの決断だった。
「再開発表と同時に配布したファンクラブの会報誌で、聖子さんは沙也加さんがいないことについて“今でも信じられない気持ちがある”と率直に綴っていました。同時に“私が悲しんでいるだけではいけない”と思い立ち、活動再開を決断したそうです」(芸能関係者)
意を決して再び“歌手 松田聖子”と向き合った聖子だが、そんな彼女を奮い立たせたのはほかでもない沙也加さんだった。
再開を発表する直前の3月初旬、自宅からほど近い老舗デパートを訪れた聖子。聖子が数十年にわたって通っているデパートで、沙也加さんが小さい頃に何度も2人で訪れたことのある場所だ。さらにディナーショーの振替公演が行われる数日前の4月上旬にも、かつて沙也加さんを連れてきたこともある都内の撮影スタジオにも訪れていた。
聖子を支えるのは“思い出の場所”だけではない。
「生前、沙也加さんが愛用していたハンドミラーを聖子さんが受け継ぎ使っているそうです。あるスタッフが聖子さんに『それ、きれいですね』と言うと、聖子さんは『これ、沙也加のものなの』と答えたといいます。また、聖子さんの自宅には一緒に住んでいた時に沙也加さんが使っていた部屋もあり、今はそこで聖子さんがメイクをすることもあると聞いています。
聖子さんは3月に配布したファンクラブの会報誌で、沙也加さんの歌声が大好きだったことを明かし、“これからは沙也加と一緒に歌っていく”と綴っていました。沙也加さんとの思い出が詰まった場所や物の触れることで、歌手活動への気持ちを高めているのではないでしょうか」(前出・音楽関係者)
さらに懐かしの“旧友”もーー。
「アイドルとして同じレコード会社からデビューした同期の元アイドル浜田朱里さん(59)が、沙也加さんへの供花を贈るために聖子さんに久しぶりに連絡をとったそうです。当時、2人は共演する機会も多く、大親友でした。久しぶりの連絡をきっかけに交流が復活し、喫茶店でお茶もしていたそうです」(前出・芸能関係者)
全国ツアー初日となった6月11日のさいたまスーパーアリーナでの公演で、沙也加さんのデビュー曲「ever since」を涙ながらに披露したという聖子。今、ある目標があるという。
「新曲を準備しているそうで、自ら作詞作曲を手掛ける構想もあるといいます。またその曲は年末に予定しているディナーショーや昨年出場できなかったNHK紅白歌合戦で披露したいと考えているそうです」(前出・音楽関係者)
愛娘との“約束”を胸に聖子の歩みはこれからも続いていくーー。