■日本吃音協会が抗議した理由とは?
しかし、日本吃音協会が同番組に抗議したことに対して、ネット上では懐疑的な声も上がっている。
《番組を見ていましたが、この抗議は本当に理解に苦しむ。決して「差別と偏見を助長」しているようなものでは無かった》
《インタレスティングたけしさんの芸人生命を奪わないでもらいたい。視聴していたが、吃音者を冒涜している事は決してなかった。またその喋り方にチャンス大城がさんが、突っ込んでいた訳でも無かった》
《番組内では吃音というワードがそもそも出なかった気が…どこをどう捉えて差別を助長しているとなったのか。特別視するのはむしろ差別になるのでは?》
加えて、当のインタレスティングたけしは2日、同協会のツイートを引用し、《またテレビジョン出たい!!》と呟いているのだ。
果たして、同番組のどの部分が「吃音者に対する差別と偏見を助長するもの」と判断されたのか? そこで本誌は、同番組に抗議文を送った理由を同協会に問い合わせてみた。すると、担当者から文書で回答があった。
――番組企画に対して、具体的にどの部分が「吃音者に対する差別と偏見を助長するもの」だったのでしょうか?
「放送内容が、吃音者に対する差別と偏見を助長するものと判断したため、再発防止の観点から番組制作の基準および指針の見直しを求めたものでしたが、具体的には番組の制作サイド側の演出に、
・テロップに吃音の連発表現がある
・「変なやつやな」と芸能人のコメントがある
等々があり、この番組を見た特に10代、20代の吃音の当事者への心理的な負担を増やす可能性があることを危惧しました。また、当番組を視聴した視聴者が吃音=笑っていいと誤って認識することによる吃音を持つ子供たちへの二次被害を大変憂慮しました」
――インタレスティングたけしさんは、芸人として活動されています。ご本人も「またテレビに出たい」と意思表示をしており、ネット上では“抗議によって活動の場がなくなるのではないか?”“本人が望んでいるのに失礼”といった貴協会に対する批判もあがっています。このことについて、どのように受け止められますか?
「インタレスティングたけしさんは、私も大好きなお笑い芸人さんのうちの1人ですし応援をしています。今回の抗議内容は、あくまでも番組の制作側の意図やその企画構成が原因となり結果として全国の吃音当事者へのいじめや精神的被害につながりうる不適切なものでしたので、再発防止の観点から番組制作の基準・指針の見直しを求めたものです」