■東京と全く違う場所で生活するという挑戦を
2拠点生活が与える子供への影響について、3児の母である馬場さんはこう語る。
「田舎暮らしが合う、合わないは子供によると思います。わが家の場合、生き物や自然が好きないちばん上の子は、地元の子供と同じかそれ以上に遊び倒していましたね。大人になったいまでも、釣りやサーフィンなどをして、うまく田舎を活用していますよ」
新拠点に日本から遠く離れたパリを選んだ杏にはこんな理由も。
「8月に更新したインスタグラムで、『私は東京生まれ、東京育ち。どこか全く違う場所で生活してみるというチャレンジを、人生一度きりやってみたい』と2拠点生活を始めた理由を綴っていました。また今後、6歳の双子の女の子と、4歳の長男たちが大きくなるにつれて、離婚の背景に何があったのかを理解していきます。そうなったときの周囲の雑音を気にして、フランスにも拠点を設けることにしたのでしょう」(杏の知人)
“第二の拠点”で芽生える新たな人間関係も。
「勤め先などの肩書を全く知らずに、ただの生活者として周囲の人々と接するので、ふだんの生活と違う顔も持つことができます」(前出・馬場さん)
2拠点生活で実現したい夢があるケースもーー。
「山田さんは、田舎暮らしに憧れがあり、自給自足の生活を実現するために2拠点生活を始めたといいます。紗栄子さん(35)は経営が危ぶまれていた那須にある牧場を救うため。IMALUさん(33)は、『ビビッと』きたと言って奄美大島に拠点を構え、今では島のよさを発信していきたいと意気込んでいます」(前出・芸能関係者)
さまざまな理想を描き始まる2拠点生活。現実はどうなのかーー。
松山は2月放送のラジオ番組で、「ぼくは半分半分で、仕事とのバランスを取りながらやれたらいいなと思っていたんですけど、やっぱり子供の意思とかも尊重していくなかで、(子供たちも)半々というのは難しくなってきた」と語り、子供たちと妻の小雪(45)は北日本のある場所に定住していて、松山自身は単身赴任状態だと明かしていた。
2拠点生活の実情について、馬場さんは言う。
「当然、交通費や居住費などコスト面の問題があります。また行き来するにも時間がかかりますから、無理なくできるか。仕事や、子供の習い事、行事などの重要な用事が別々の場所で重なった場合には、家族と予定をそのつど調整する必要が出てきます」
自然に囲まれた2拠点生活を続けられるかは、各方面でコミュニケーション能力が問われそうだ。