そう持論を展開する太田に対し、有田氏は手を左右に振る。鈴木エイト氏も「それはなくて、現状はまったく保護もしてなくてないんですよ。ちゃんともう話し合いの場にちゃんとついてもらうという形をとっているんですけど、そもそもその親子の話し合いをすること自体を妨害してきたのが統一教会側なんですよね」と続けたが、太田の演説は止まらない。
「たしかに現場を知らないって僕は言われたので、確かにわからないんですよ。その専門家同士が対立してるときにどっちの主張が正しいのかっていうのは、僕らはわからないわけですよ。だから同じあの要するに、そういうこともある、こっち側ってことを、両方報道するべきだって僕は思ってて……」
そう語った瞬間、一連のやりとりを険しい表情で眺めていたデーブ・スペクターがこう語り始めた。
「でも太田さん。もう毎週同じことを言って恐縮なんですけど、やっぱり公平も白黒もないんですよ、この場合は。50年前も有田さん言ってるように、説得するための大変さとか、現場は知ってる人と違うんです。太田さん忙しいからあんまりテレビとかみんなのツイートとか読んでないかもしれないけど、昨日の報道特集見ました? TBS。見てないでしょ? 報道特集」
TBSの「報道特集」で取り上げられていた息子を脱会させようとする父親の姿を語りながら、「このつらいもの見れば、太田さんが少しでも今までのような言い方しないんですよ」と声を荒らげる。そして「だからやっぱり毎回言ってるように、知らなすぎると思うんですよ。別に専門家になる必要はないんですけど、文言述べるんだったら、自分の思想持ってていいんですけど、述べるんだったらせめてひろゆきさんとか有田さんとか、紀藤(正樹)弁護士とか鈴木エイトさんの言ってることも全部やっぱり知るべきだと思うんですよ」と切り込んだのだ。
デーブといえば、“寒い”おやじギャグを飛ばすことでおなじみの存在。「サンデージャポン」でも要所要所で笑いを振りまきつつ、バランスをとることも少なくなかった。
だがこの日はいっさい笑いを交えることもなく、怒りをにじませながら太田のMCとしての姿勢に熱く切り込み続けていた。
そんな姿に、ネット上では賞賛の声が相次いでいる。
《すごい。ほとんど怒ってる。こんなに真剣な表情のデーブ・スペクター氏を初めて見た》
《デーブ・スペクター 「太田さんは知らなすぎる」 この言葉に尽きる》
《デーブ・スペクターさんがしょうもないギャグだけ言ってていい社会に戻りてぇよ》
コーナーの終盤、MCとしてのバランスのとり方について「くれぐれも気をつけたいと思います」と小さな声で語っていた太田。果たして、デーブの言葉は届くのだろうか。