11月もすでに3分の1が終わり、いよいよ終わりが見えてきた2022年。音楽ファンの間で年末の“恒例行事”として楽しまれているのが、音楽フェス「COUNTDOWN JAPAN(以下CDJ)」だ。
夏の野外フェス「ROCK IN JAPAN」を手掛けるロッキング・オンが、千葉県・幕張メッセで行っている日本最大の年越し音楽フェス。19回目となる今年は、12月28日から31日までの4日間にわたって行われ、3ステージに計121組のアーティストが出演する。
全出演アーティストが発表されており、[Alexandros]、Creepy Nuts、ゲスの極み乙女、KANA-BOONといった人気アーティストが顔を揃えた。またすでにチケットは全券種売り切れており、期待度の高さが伺える。
11月9日にはタイムテーブルも発表されたが、12月30日の“トリ”を巡って議論が巻き起こっている。
DISH//、マキシマムザホルモン、ACIDMAN、スキマスイッチといった話題のアーティストが目白押しのこの日。そんな顔ぶれの中、最大収容者数を誇るEARTH STAGEのトリを務めるのは、Adoだ。
初出場でトリを務めるAdoは、興行収入180億円を突破した映画『ONE PIECE FILM RED』に登場する歌姫・ウタの歌唱パートを担当。主題歌「新時代」や劇中歌「私は最強」はストリーミングサービスで軒並み桁違いの再生回数を記録するなど、ヒット街道を爆進中だ。
音楽業界にとって“2022年の顔”ともいえる存在のAdoだけに、トリ就任も喜びとともに迎えられるかと思いきや……。ネット上ではこんな声が。
《ロッキンまでそっち方向に行ってしまうということは 音楽業界全般がそっち方向に行くこと他ならないと思うので 俺らが愛する音楽の未来が心配》
《曲作れない人の曲歌ういわばアイドルみたいなadoがロックフェスでロックバンド差し置いてトリやるのすげえー》
「うっせぇわ」や「踊(Odo)」といった数々のヒットソングを持つAdoだが、いずれも作詞作曲はしておらず、『ONE PIECE FILM RED』で歌唱した歌も同様だ。自ら作詞作曲を行うロックバンドやアーティストが多数出演するCDJだけに、歌唱に専念するAdoの存在に抵抗を示す人が。さらに、こんな声も。
《アジカンがそこにいてAdoがトリなの…本当に無理というか悲しい、ロッキンオンとは一体何…これに関してはAdoがどうのっていうか運営が決めた事だからあれだけど、こんな所まで土足で踏み荒らされないといけないの…》
《アジカン差し置いてAdoがトリみたいなのアンチじゃなくてもぶつけようがない虚しさがあるのは理解できるな。格的にはBUMPを前座にするのとあんまり変わらないし。》
同じく30日に出演する人気バンド・ASIAN KUNG-FU GENERATION(アジカン)は、EARTH STAGEでAdoの一つ前の出番となっている。これまで何度もCDJでトリを務めてきたアジカンを抑えて、初出場のAdoがトリを務めることに疑問を抱いた人もいるようだ。
いっぽう、そうした否定的な声を諌め、Adoのトリを楽しみにしている人も。
《CDJでAdoが大トリで文句言ってる人いるけど、俺は30日行きたいって決めたのAdoがでるからなんよなーw》
《CDJ30日のトリadoちゃんなのか。いいじゃない! わりかし色々なバンドとか聞いてきたオッチャンだけど、彼女の歌にはビックリし通し。ホント凄い》
《Adoちゃんよりはアジカン目当てでCDJ参戦するけど、トリを務めることでAdoちゃんが叩かれるのは見ていて胸が痛くなる。 圧倒的パフォーマンスで敬虔なロックファン(笑)の手のひらを返してやってくれ》
果たして、Adoはパフォーマンスで否定派を黙らせられるかーー。