「自分がチャンピオンになるなんて思ってこなかったですから、まず家族の顔が浮かんで……」（河本太・38）
「ウケることができたという意味ではリベンジは果たした。優勝がついてきた感じ。嬉しいですね」（井口浩之・39）
12月18日、『M-1グランプリ2022』（ABCテレビ・テレビ朝日系）の優勝会見でこう語ったのはウエストランドの2人だ。
史上最多となる7261組のエントリーがあった今年の『M-1』。2年ぶり2度目の決勝挑戦となったウエストランドは、ファーストラウン、最終決戦ともに“あるなしクイズ”で出されたお題に対して、井口がひたすら毒づくネタで挑んだ。
河本が「アイドルにはあるけど役者にはないもの」と出題すると、「正解は向上心。アイドルは絶対売れてやるという向上心がすごいから！」「他人を蹴落としてでも自分だけはのし上がってやろうという飽くなき向上心の塊だから！」と井口がまくし立てるというもの。
井口がYouTuberについて「逮捕され始めてる！」といったり、路上ミュージシャンを「町の迷惑者」と揶揄したりする場面もあった。こうしたウエストランドの漫才はネット上を中心に“毒舌漫才”と呼ばれ、決勝ラウンドで7票中6票の審査員票を獲得し、見事『M-1グランプリ』18代目チャンピオンに輝いた。
審査員の松本人志（59）はウエストランドを「窮屈な時代ですけど、キャラクターとテクニックがあれば毒舌漫才も受け入れられる」と絶賛。
いっぽう、SNSでは《悪口言ってるだけで漫才ちゃうわ 審査員が悪口言いたい時代懐かしんでるだけやろクソ》《ウエストランドのはただ単に無差別に、がんばってる人も含めてただの悪口言ってるだけだからガハハと笑えない。だから不快感が勝つ》と批判の声も上がっている。
賛否がわかれる形でM-1王者となったウエストランドだったが、彼らに優しい言葉をかけた先輩が。
ウエストランドは決勝後に、生配信された『M-1』の打ち上げ企画に登場。これはお笑いコンビ・千鳥の2人が、お酒を酌み交わしながらファイナリストたちを労うというもので、ウエストランドの出番は最後だった。
千鳥の大悟（42）はウエストランドの漫才について「時代を変えたというかな。今の窮屈な時代を」と評し、ノブ（42）も「ほんまにそれは嬉しいわ」と語った。また大悟が「悪口じゃないねん。正直なことをお前が言うとるだけやから」と続けると、井口は「皆が思ってそうだなぁということを言っているだけ。全員共犯者ですよ」と返していた。
それを受けて大悟は2人にこう言葉を贈った。
「テレビ観てるアイドルもYouTuberも、外でギター弾いてる男の子も笑ろてると思うで」
別の場面でもウエストランドを“岡山の星”と讃えていた大悟。ネット上では優しいフォローに感動する声が。
《大悟さんがウエストランドさんの漫才悪口ではなく井口さんが思ったことを言っただけと言ってた。それにつきるなぁ。結局。納得》
《大悟さんのウエストランド評 「今日のあれ観てアイドルも、youtuberも、外でギター弾いて歌うとるやつも笑っとると思うで」 堪らん…》
《大悟「今日テレビ見てるアイドルもYouTuberも、外でギター弾いてる奴もウエストランド見てわろとるよ」←好き…》
