90年代に彗星の如く現れ、今も国内外で高い人気を誇る2人組ボーカルユニット・PUFFY。実はいま、PUFFYのオマージュをめぐって、SNSで議論が巻き起こっているのだ。
マクドナルドでは2月1日からアジアンフェアとして、3種の期間限定ハンバーガー「油淋鶏チキン」「担々ダブルビーフ」「スイートチリシュリンプ」が発売された。同商品のCMには「アジアのジューシー」として、飯豊まりえ(25)と元乃木坂46の西野七瀬(28)が出演。2人とも同じ水色のTシャツとワイドデニムパンツ、黒のスニーカー姿で、PUFFYのデビュー曲「アジアの純真」の替え歌を披露している。あわせて公開されたミュージックビデオの内容も、随所に「アジアの純真」へのオマージュが捧げられていた。
まるでPUFFYのような飯豊と西野の歌唱姿に、SNSでは歓喜の声が。
《飯豊まりえとなあちゃんのマックCM、PUFFYみたいでかわいい》
《PUFFYオマージュのマックのCMほんとかわいい。ふたりもめちゃくちゃかわいい》
《マックの新商品CM『アジアのジューシー』、令和版PUFFYに扮する飯豊まりえが可愛すぎるだろ…》
「アジアの純真」がリリースされたのは1996年5月。PUFFYのMVでは、2人ともスニーカーにワイドのデニムパンツ。トップスは大貫亜美(49)がオレンジ色の半袖シャツにウエスタンベストを、吉村由美(48)は白いシャツにチェックの長袖シャツを合わせている。
さらに2人ともロングヘアだが、大貫は“前髪なし”のパーマヘア、吉村は“前髪あり”のストレートヘアだった。マックのCMでは、飯豊と西野がヘアスタイルも似せているのが見てわかる。しかし、似ているのは“表面的”なようだ。
「デビュー当時のPUFFYは、Tシャツとジーンズがトレードマークでした。『アジアの純真』のMV後半では、2人がお揃いのTシャツにスタジャン姿で登場するシーンも。90年代当時はメンズを中心に、アメリカ由来の古着やストリートなアメカジ系ファッションが流行。PUFFYが取り入れたことで、流行はレディースにも広まったといいます。
もちろん、ヴィンテージの『リーバイス501』 や『ノースウェーブ』の厚底スニーカーなど、ブランドやコーディネートにもこだわりがありました。当時のファッション雑誌『Boon』から写真集が発売されるなど、ファッションアイコンとしても人気を博したのです。確かにマックのCMはPUFFYに似ていますが、ブームとなった90年代の文化はあまり伝わっていないように思えます」(ファッション誌関係者)
そんなPUFFYのMVを模した「アジアのジューシー」。飯豊と西野に非がないのはもちろんだが、カメラアングルや演出、衣装面でのオマージュとしてのクオリティを疑問視する声が上がっている。
《いやぁ、あのCMは作ってる側は好意的なつもりだけど実質的にはバカにしてるっていう最悪のパターンだと思った。個人的には昔からPUFFY好きじゃないけど、あれは失礼だ》
《PUFFYオマージュCM、ぜんぜんオマージュになってなくてただ可愛い2人にTシャツとデニム着せて可愛く歌わせてる(ここが最大に違う)のが表層~~って感じ なお2人はとにかくかわいい》
《マックのCM、PUFFYへのオマージュなんだろうけど、90年代カルチャーの完成度と成熟度の高さと現在の落差に悲しくなって商品買う気にもなれないから、中途半端なオマージュはしないで欲しいと思う》
《マックのCM、当初からビジュ+音でPUFFYだとわかる感じで、わかる世代には懐かしく、わからない世代には新しく映り、構築された面白さを感じていたものの、「“TシャツジーパンでラフにすればPUFFY“か」的に感じた人達も多くて、改めてパロディやオマージュの難しさを思う》