■「夢は見るものじゃない、夢は叶えるもの」
その手紙を受け取った時、GACKTは闘病中だったが、彼の心を大きく動かしたようだ。
「東京から校長先生の友達がかけつけてくれました!」とのアナウンスの後、講堂の後ろの扉が開き登場したGACKTとKに、生徒も保護者も一瞬固まるが「ひゃ~!」「きゃ~!」と言う歓声が上がる。誰が来たのか信じられない様子だった。
しかし、壇上にあがり、GACKTが「元気か?」と語りかけると生徒たち「わ~!!」という歓声に変わり、保護者と先生からは拍手が。そしてGAKCKはゆっくりと語り始めた。
「今日は…オマエたちとともに、この学校を去る校長先生がどうしてもオマエたちの門出に華を添えたいと連絡をくれました」
ここで会場から再び大きな拍手が。改めてGACKTは「オマエたちの背中を押しに来たGACKTです」と挨拶。生徒からは「本物?」「本当に~!?」と歓声があがるなか、GACKTは続けて「オマエたちの背中を一緒に押したいと僕の親友のKも東京から来てくれました」と紹介した。2人は3月24日に「東京ガーデンシアター」を皮切りに、26、27日は「グランキューブ大阪」、31日に「福岡サンパレスホテル&ホール」にて、アコースティックライブを行う。そのため、過去の卒業式ライブと異なり、Kの生演奏でのライブとなった。
「こっちはあまり顔が見えないな。もう泣いているのか? まだ何もやってないぞ!」
と笑いを誘うGACKT。生徒たちの緊張をほぐすのも上手だ。
「これから辛いことがあってくじけそうなことがあったら、今日のメッセージを思い出して、顔を上げてしっかり前に進んでくれ。いいな!」
こう呼びかけると生徒たちからは「ハイ!」と返事があがる。そしてKのピアノが始まった。『野に咲く花のように』をKのピアノとコーラスとともに熱唱。力強く歌い終えたGACKTは生徒たちに力強く語りかける。
「夢は見るものじゃない、夢は叶えるもの。そして夢を叶えること、それは諦めずに強い意志を貫くこと。オマエたちの未来に期待します。卒業おめでとう!」
そんな“贈る言葉”とともに、卒業生と一緒に去る校長先生に一礼、さらに卒業生と在校生と保護者にも一礼し、Kとともに会場を去っていった。卒業生125人、そして参列した在校生、保護者、校長先生には生涯忘れられない卒業式となったことだろう――。