■「私と明菜さんの関係は一切変わっていない」
「各種権利の譲渡などは完了しているものもありますが、未対応のものも多く引き続き行っていく予定です」
この時点では明菜と前事務所との引き継ぎトラブルはまだ解決していなかったようだが、このわずか8日後、B氏が新事務所の監査役に就任したのだった。本誌が今回の人事についてB氏に聞くと、次のように返答が。
「私と明菜さんの関係は、長年一切変わっていませんよ」
前出の音楽関係者は言う。
「Bさんは前事務所時代も役員として名を連ねており、明菜さんとは旧知の仲。とはいえ、Bさんと再びビジネスパートナーになると、Aさんとの交流が復活する可能性も出てきます。
別れた後もトラブル続きのAさん側との関係修復には抵抗があったはずですが、苦渋の決断だったのではないでしょうか」
明菜がそうまでして因縁の相手と再び手を組んだ背景とは――。
「明菜さんは’17年末にディナーショーを開いて以来、5年以上活動休止状態にあります。
そのうちに芸能界とのつながりも薄くなり、以前所属していたレコード会社からも『もう明菜とは関係ない』と突き放されるなど、頼れる人や後ろ盾がいないようです。そのため、いくら因縁があるとはいえ、長い付き合いのあるBさんにすがるしかなかったのかもしれません」(前出・音楽関係者)
さらにB氏との関係回復には、明菜のファンへの思いが深くかかわっていて……。
「『復帰のステージはファンの前で』と決めている明菜さんは、今年の秋冬にディナーショーを開催して、完全復活を目指しているといいます。
しかしこれまでのように前事務所との断絶が原因でさまざまな引き継ぎが滞り、再始動も本格化しないままでは、ディナーショーの実現も危うい。
前事務所側であるBさんと渋々でも手を組むことで、秋冬のディナーショーに間に合わせたいと明菜さんは考えているのでしょう。実際、Bさんが監査役となって以降、ファンクラブ向けの活動が少しずつ発表されています」(前出・音楽関係者)
テレビへの本格復帰も視野に入れているようだ。
「NHKをはじめとするテレビ局は、事務所トラブルを嫌います。
昨年『紅白歌合戦』も明菜さんの出場を強く望んだそうですが、前事務所とのトラブルにより、NHKは断念したという経緯があります。そうした側面からも、明菜さんはAさん側との問題を早く解決したかったのでしょう」(前出・制作関係者)
まさかの“復縁”となった明菜。それもすべてはファンのための悲壮な覚悟からだった――。