まず、ラリー氏は「第七世代」ブームについて「2~3年前に終わっている」とした上で、四千頭身についてこう分析する。(以下、カッコ内はラリー氏の発言)
「四千頭身は第七世代の中でも、一番年下くらいで、とにかく若い。ブレイクした時は本当に二十歳ちょっと過ぎだったので、第七世代の新しい若手が出てきたというフレッシュなイメージを一手に背負っていて、勢いも凄かったと思います。センターの後藤さんがボソボソと呟くといった芸人なのに声を張らないといったキャラが若者っぽく、“今までの世代とは違うぞ”という形で目立っていました。なので、その反動が今になってきてるところが大きいのではないでしょうか」
ぺこぱについては、“人を傷つけない笑い”の代表格といったイメージの功罪があるようだ。
「ぺこぱは早い段階から『優しいお笑いをやってるつもりはないんです』といったことはずっと最初から言っていました。なので全然狙ったわけじゃなく、たまたま世の中にそう思われてしまったところがあり、その良い面も悪い面もあると思います」
宮下草薙のボケ担当で“超ネガティブキャラ”の草薙航基(31)も露出減を指摘されており、後藤、ぺこぱといったキャラをアピールポイントにする芸人たちが苦戦するなか、“じゃない方芸人”たちは安定しているという。
「ブームが終わると、表面的なキャラではなくコンビそのものや個々人にスポットが当たり、そこから別の面が注目される場合もあります。たとえば、宮下草薙の宮下さんは、最近ではおもちゃ・ゲームマニアの部分をフィーチャーされたりしていますよね。四千等身の石橋さんもサッカー、料理、筋トレなどの趣味を生かした仕事をしていたります」
そして、誰もが認める“実績”も明暗をわける要素になっているようだ。
「第七世代と一口に言っても、実力や実績は芸人ごとに差があります。霜降り明星は『M-1』、ハナコは『キングオブコント』、ゆりやんレトリィバァさんは『R-1』『THE W』で優勝していて、ネタの実力者として揺るぎない実績があります。そういう人もいれば、バラエティ番組でキャラクターが注目される人もいます」