4月28日に公開された鈴木亮平(40)主演の劇場版『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』。2021年7月期にTBSの日曜劇場枠で放送された連続ドラマが、地上70階の横浜ランドマークタワーを舞台に映画化された。
各メディアによると、公開初日から3日間で動員が約58万6000人、興行収入は約7億9200万円を記録。好調な滑り出しを見せるなか、とある映画館による“アナウンス”が波紋を呼んでいる。
《この作品で感動するかしないかで、「人間性があるかないか」がわかるそうです みなさまも映画館でご自分の人間性をお確かめくださいませ》
本作の公開初日にこうツイートしたのは、首都圏内4カ所27スクリーンで劇場経営する「HUMAX CINEMA(ヒューマックスシネマ)」の公式アカウント。同社では池袋、横須賀、成田の劇場で本作が上映中だ。
しかし、映画鑑賞において“感動するかしないかで人間性がわかる”といったメッセージは、さほど共感を得られていないようで疑問視する声が上がっているのだ。
《投稿する前になんとも思わなかったのかな?》
《公式垢がこんなツイしちゃうなんて大丈夫・・・? 炎上商法だとしたら問題あるし、真面目ならもっと問題あるでしょ。HUMAXを利用するのやめとこうと思うレベル》
《遠回しに泣けないやつは人間じゃないみたいな言い方してるなこれ。どうして…どうして…そんなことを…。医療系のドラマとかおもろそうとは思ってもこんなプロモーションされたら悪いイメージつくんじゃねーですか?》
「本作はオペ室を搭載した大型車両で事故や災害現場に駆け付け、『死者を1人も出さない』使命のもと危険を顧みずに患者を救う医療従事者たちの奮闘を描いたもの。ヒューマックスシネマのメッセージにどんな狙いがあるのかは不明ですが、少なくとも本作の制作サイドや出演者からは“人間性を確かめて”といったメッセージは発信されていません。主演の鈴木さんは映画化決定にあたって、『医療従事者の方々の魂を伝えられる作品を作りたい』とコメントしていました。上映を担っている映画館だけに、作品のイメージに傷を付けかねないアナウンスは控えるべきでしょう」(映画関係者)
数々の指摘を受けて、5月1日に謝罪ツイートを投稿したヒューマックスシネマ。
《こちらのツイートにて不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございません。作品に対してネガティブな感情や、お客様の受け取り方をこちらで判断する意図で書いた訳ではございませんが、そのように受け取れるツイートをしてしまい、深く反省しております。誠に申し訳ございませんでした》
感動作品であることを伝えたかったのかもしれないが、“攻めた宣伝”は裏目に出てしまったようだ。