■メンバーそれぞれが聖地・東京ドームへの想いを語った
そしてMCコーナーの話題はやはり、東京ドームという“聖地”の特別さについて。向井が「俺たちのファンが東京ドームに座ってるぞー!」と笑いを取ったり、深澤がデビュー発表について振り返ると、佐久間大介が「真剣な顔をしたらいいのか、楽しそうな顔をすればいいのかわかんなかった」と、その瞬間の絶妙な表情を自身で再現したり。さらに、目黒蓮の「水道橋ヤバくない?」という発言から、各々がJr.時代の思い出話に花を咲かせたりしていた。
後半戦は、切なく美しい雰囲気の楽曲『タペストリー』でスタート。『Secret Touch』や『オレンジkiss』といった爽やかなラブソングが続いたかと思うと、『ナミダの海を越えていけ』では、メンバーが1人1台ずつ巨大フロートに乗り込み、サインボールを飛ばしながらドームの外周を移動。9台のフロートが同時に動く様子は、まさに圧巻だった。さらに、このフロートにはリフターもついていて、その高さはなんと10.7メートル! 「怖いから早く下ろしてほしい」と嘆く渡辺翔太と、高さをものともせず大暴れしていた向井とラウールの対比が印象的だった。
続く『君の彼氏になりたい。』では、間奏中に一人ずつ甘い決めゼリフ披露。目黒が「僕の“彼女”になってください」を「僕の“彼氏”になってください」と言い間違えたり、渡辺が「僕は1人で大丈夫です」と発言したり、Snow Manらしいゆるくて自然体な雰囲気が発揮されていて、思わず顔がほころんだ。
そして、ここで2回目のユニットコーナーへ。渡辺と目黒が『Two』で美しい歌声のハーモニーを披露すると、ラウールと佐久間の『Bass Bon』では、モードな衣装で芸術的なシンクロダンスを。前半のユニットコーナーも含め、メンバーそれぞれの持ち味を活かしつつ、新鮮な組み合わせになっていたように思う。
クライマックスは、シックでクールな雰囲気のダンスナンバー『slow…』から始まり、『Cry out』では、激しいサウンドに乗せて残った体力をすべて絞り尽くすようなパフォーマンスを披露。そして、メンバー1人ずつの挨拶を経て、ラストはファンへの感謝のメッセージを詰め込んだ楽曲『あいことば』で。あたたかく優しい雰囲気に包まれて、メンバーたちはステージをあとにした。
■ゆるかっこいいSnow Manのすべてが詰まった贅沢公演に涙!
しかしもちろん、コンサートはここまででは終わらない! アンコールに登場したSnow Manは、ライブTシャツに身を包み、会場中を歩き回ってファンサービス。フロアに下りて、ファンの元へ駆け寄っていく姿も見られ、彼らのフレンドリーさや人の良さが表れていた。最後に歌唱したのは、ふだんと歌割りを変更した特別仕様の『ブラザービート』。曲が終わると、ドームの天井から2万個の白い風船が降りそそぎ、Snow Man初の東京ドーム公演は、盛大に幕を閉じた。
阿部と深澤が中心となりメンバー全員でアイデアを出し合ったという演出も、岩本の振り付けも、ラウールが担当した衣装も、すべてが贅沢で盛りだくさんの公演で、一瞬たりとも飽きることがなかった。競い合ってボケたり、メンバーをイジって盛り上がったり、たまに“ゆるさ”が見えるのもSnow Manらしく、メンバーもファンも、心の底から楽しめた2時間半だった。