■「トニセンの皆さんが、喫茶文化に注目したことが嬉しい」
トニセンと同じく、閉店した喫茶店のインテリアや食器を譲り受けて店で使用している山﨑氏。また、そういった品々を欲しいひとに譲る活動も行っている。
「純喫茶が無くなっていくことをとても寂しく感じているので、トニセンの皆さんの“未来に残していく”という試みを僕も心強く感じますね。昔の調度品は本当に質がいいんですよ。インテリアは丈夫で、しかもデザインがかっこいい。お店の閉店がきっかけで捨てられてしまうのはもったいないですし、『こんなに良いものをもっとたくさんの人に知ってほしい!』と思っています」
山﨑氏は「華やかな世界にいるトニセンの皆さんが、喫茶文化に注目したことが嬉しいです」と語る。
「トニセンの皆さんがきっかけになって、昭和の喫茶店に興味を持ってもらって、いろんなお店に足を運ぶ人が増えたらいいなと思います。特に先ほど話したような、お年寄りのされているお店にもいい場所がたくさんあるので、その魅力に気づいてもらえたら嬉しいです。それに、もしかしたらお店を始める人も増えるかもしれませんね。そうすれば、もっと喫茶文化が豊かになるはずです。
喫茶店は、長く続けていくことが醍醐味。僕もまだ12年目ですが、『喫茶文化を残したい』という気持ちを大切にして、トニセンの皆さんも末永くお店を続けてほしいなと思います」