10月2日に行われたジャニーズ事務所の2度目となった記者会見の余波が広がり続けている。
2日の会見の質疑応答の際には、「1社1問」のルールが事前に通達されていた。しかし、質問済みの記者や指名されていない記者が司会者の進行に反してマイクなしで質問する場面が。こうした状況に、一部の記者はジャニーズ事務所及び会見運営スタッフが恣意的に指名しなかったとして批判していた。
そんななか4日、NHKが会見を運営したコンサルタント会社「FTIコンサルティング」が、一部の記者を指名しないようにするための「指名NGリスト」を作成していたと、NHKが報じることに。報じることに。この報道を受け、ジャニーズ事務所は公式サイトで《今回流出したと言われている資料は、弊社の関係者は誰も作成に関与しておりませんし、指名をしない記者を決める等も全く行なっておりません》と関与を否定した。
「指名NGリスト」の存在が報じられると、元NHKアナウンサーでジャーナリストの堀潤氏(46)が4日、X(旧ツイッター)を更新。《八百長会見の司会をしたことがあります!》と告白したのだ。
堀氏は、“当てなくていいです”と広報社員に事前に説明された記者を会見の場で指名したことがあるという。その記者は《聞きたかった質問をずばり》質問したといい、《社長はタジタジでしたが、いい会見になりました》《逆にその企業に指名されていた記者さんたちは軒並み大手紙。しょうもなかったです》と自らの経験を語った。
また、NHK職員時代に大手自動車メーカーの事件関連の会見に行った際のことも綴り、《自動車クラブに属する同僚記者から「堀さんは何の質問をするんですか?あ、その質問は多分答えないですよ。」とまるで企業側の担当者のような説明ぶり》だったと説明。
《この一連の文書などが事実であれば、今回の会見仕切りの司会者はもっと「公共」に寄り添って欲しかったなと》と投稿を締め括った堀氏。今回のジャニーズ事務所の会見で司会を務めたのは元NHKアナウンサーの松本和也氏(56)だったが、堀氏はかつての先輩に苦言を呈する形となった。
こうした事態を受け、「FTIコンサルティング」は5日、次のようにコメントを発表した。
《この資料は限られた会場使用時間の中で会見の円滑な運営準備のために弊社が作成し、運営スタッフ間で共有したもので、ジャニーズ事務所様は作成や運営スタッフへの共有を含め一切関与しておりません》
「コンサルティング会社が記者の顔と名前を掲載した“指名NGリスト”を作成した上、会見当日の着席位置まで把握していたといいます。実際には会見当日はこうした“NGリスト”とは関係なく、登壇者や司会者の判断により指名が行われたということです」(スポーツ紙記者)
自らの“八百長会見”の経験を明かし、“先輩”であった松本氏の采配の不十分さを指摘した堀氏。本来の焦点であった故ジャニー喜多川氏(享年87)の性加害問題から思わぬところまで波紋が広がり続けているが、収束する日は来るのだろうか。