“マツケン”こと俳優・松平健(69)の快進撃が止まらない!
松平健が、今月発売の小学生女子がメインターゲットの少女漫画誌『ちゃお』11月号(小学館)に初登場したことがSNSなどで話題になっている。
誌面でのグラビアインタビューとともに、「ちゃお×松平健 ゆめかわ♡Viva&Love マツケンサンバ恋叶♡おまじないシール」も付録でついてくる。マツケンサンバのゴールドの衣装を着てポーズをとるマツケンがシールになっていて、貼るだけで運気が上がりそうな仕上がりだ。インタビューでは、「ちゃおっ娘のおなやみビバ☆成敗!!」と銘打ち、読者の悩みに答え、アドバイスを送っている。
そんなニュースがあったかと思えば、11月6日発売の『月刊少年チャンピオン』12月号(秋田書店)では、マツケンが異世界に召喚されて金色の勇者となり、平和のために戦う漫画『マツケンクエスト~異世界召喚されたマツケン、サンバで魔王を成敗致す~』の連載がスタートするという。巻頭カラー51ページという大ボリュームから、その人気ぶりがわかるだろう。
さらに、秋の新ドラマ『下剋上球児』(TBS系、日曜夜9時)にも高校野球部の監督役で出演中というから、もう勢いが止まらない。
なぜ今、ここまでの人気となったのだろうか――。
「松平健さんは、今では子供世代、その親世代、さらに祖父母世代と、3世代から愛される、稀有で最強の“カワイイ”大スターという存在になっています」
トレンド評論家の牛窪恵さんは、現在のマツケンブームをそう読み解く。
松平健といえば、そもそもは時代劇『暴れん坊将軍』(1978年~2002年 テレビ朝日系)の徳川吉宗役が当たり役の、正統派二枚目の時代劇スターだった。
そんな松平に、予想もしていなかった大ブレイクが訪れた。
2004年、マツケンサンバIIが空前のヒットとなったのだ。
「時はガングロ・コギャルや安室ブームが起きた直後。当時の女子中高生は、みんなキラキラしているものが大好きでしたね」(牛窪さん、以下同)
そこに、マツケンが金色の着物を着て登場し、華やかなダンサーを従えてサンバを歌い踊ったものだから、たちまち当時のギャルたちの心を鷲掴みにした。
「あれから20年がたち、その世代が親世代になっています。今はコロナ禍をはじめ、世の中になかなか明るいニュースがありません。だから、平成ギャル世代やその子どもたち、またZ世代もみな、“キラキラと明るい”あの元気なパワーをもらいたいという憧れが強いのです」
マツケンサンバは今、TikTokでもリバイバルブームを起こし、皆が踊る人気コンテンツとなっているようだ。
思えばバブル世代まで振り返っても、ディスコのお立ち台で踊るなど“キラキラした元気で華やかなもの”がみな大好きだった。
「50代以上のバブル世代は、松平さんが時代劇で馬に乗って疾走する“殿”としてカッコよかったことも知っています。今の親子は総じて仲良しですから、『マツケンは、暴れん坊将軍でカッコよかったのよ』と親が子に伝え、親子で当時の動画を見たりして楽しみ、若い世代もファンになることがあるようです」
特に若い世代は、ただカッコいいよりも、そこをあえて外すお茶目な一面が見えると身近に感じられて、『カワイイ』と共感を得るのだという。
「松平さんもずっと二枚目だった自分をあえて崩して、金色の着物姿でサンバを踊るマツケンになりました。そのパワーやかわいらしさが、子供の心を掴んで人気に火がついています。何より、マツケンサンバにしてもいろいろなことに挑戦するYouTube動画にしても、松平さんご自身が楽しまれているのが伝わってくるのがいいですね」
また、マツケンブームは、子供から大人へと人気が広がっているのも特徴だと指摘する。
「親が子に伝え、親子2世代でファンという事例は、元SMAPや、『川の流れのように』で若い世代の人気もつかんだ美空ひばりさんなどがいますが、松平さんのように3世代の心をつかんだ人は、これまで皆無に近かった。さらに今回のブームは、『ちゃお』『月刊少年チャンピオン』と拡散力の強い子供世代を媒介に火がついて、子供→親→祖父母と、上の世代にも再び人気が波及していっている流れです。こうしたリバイバルに近い逆流現象は、珍しいと言えるでしょう」
マツケンは、国民的アイコンになったのかもしれないが、牛窪さんは、さらにグローバルな人気に発展するのではと予想している。
「今は、SNSも動画も世界中の人が目にします。着物姿で歌い踊るマツケンは、アニメっぽくもあります。“ジャパニーズカワイイ殿”として、日本だけでなくグローバルでみんなに親しまれる素質は十分です。将来、USJなどで外国人観光客も巻き込み、“マツケンカーニバル”が実施されるかもしれませんね(笑)」
暴れん坊将軍は日本だけじゃなく、“ジャパニーズカワイイマツケン”として世界中で大人気になる日も近い!?