■南野の所属事務所に夫の横領被害電話が
その後も、金田容疑者には金銭トラブルの報道が相次いだ。
「18年1月には『FLASH』が東京・赤坂のクリニックでの横領疑惑を報じました。金田容疑者は同クリニックの事務局長として金銭を管理していたにもかかわらず、9千万円以上の使途不明金があると告発されたのです。
19年2月にも『週刊文春』で金田容疑者が事務長を務める都内の別のクリニックで1億8千万円の使途不明金があると報じられました。一連の報道について、金田容疑者は事実関係を否定していますが、従業員の給料未払い問題など、それ以外にも数多くの金銭トラブルが絶えなかったのです」(前出・全国紙記者)
金田容疑者の金銭トラブルの総額は、報道によれば8億円以上にのぼる。
当時、南野が所属していた事務所にも、金田容疑者の金銭トラブルに関する連絡があったという。
「“金田容疑者がウチのお金を横領したが連絡とれない。妻の南野陽子さんに責任をとってほしい”という電話があったそうです。そのため金田容疑者に事務所に来てもらって、自ら電話対応をさせて責任をとらせるようにしたと聞きましたが、こんなトラブルが何度もあったそうです。
金田容疑者が当時、乗り回していたベンツのナンバーは南野さんの誕生日の『623』だったんです。南野さんの名前を使って、相手を信用させていたんでしょう。あざといですよ」(南野を知る仕事関係者)
前出の知人もこう証言する。
「金田容疑者は南野さんの舞台にいろんな人を連れてきては楽屋で南野さんを紹介していたそうです。彼の“手口”なのでしょう。金銭トラブルをはじめ、金田容疑者にはあまりにもよくない噂が多すぎたので、南野さんの周りの人たちは『離婚した方がいい』と頻繁に話していました。
でも南野さんはいつも『別れようとは思わない。お父さんの面倒をずっと見てくれているから…』と話していたんです」
兵庫県内に住んでいた南野の実父はもともと普通の会社員だった。南野が85年に芸能界デビューした際は猛反対したが、89年には個人事務所の社長に就任して彼女を応援するように。そんな親子関係に大きな変化が訪れたのは12年前のことだった。
「南野さんのお母さんが11年、心臓弁膜症で急逝したのです。テレビ出演のため死に目に会えなかった彼女は『もっと親孝行するべきだった』と悔やみ、残されたお父さんを東京の自宅に呼び寄せて同居生活を送るようになったのです。お父さんは以前から糖尿病を患っており、まもなく車いす生活になりました。
そのとき南野さんに更年期の症状が現れたこともあり、仕事と介護の両立に非常に苦しんでいたそうです」(前出・知人)
そんな南野が頼ったのが夫である金田容疑者だった。
「病院経営に関わっていたため、リハビリや介護に詳しく、父親のことをできる限りサポートしてくれたそうです。夫婦の話し合いの末、お父さんは老人ホームに入居することになりました。金田容疑者は支払い口座や入金の管理を行っていたと聞いています。
ところが、その老人ホームの費用の一部も、南野さんの知らないところで未納になっており、彼女が慌てて100万円以上振り込むことがありました。
そのことを知った関係者は、さすがに南野さんに金田容疑者との結婚生活を考え直すように促したところ、『あんなにも父を支えてくれた夫が悪い人のわけがない!』と強弁していたそうです」(前出・知人)
実父は昨年5月、85歳で亡くなった。南野も昨年末に20年以上所属していた芸能事務所を退所した。
「今年から金田容疑者は南野さんの個人事務所のマネージャーとして働いてました。現場にも同行していました」(テレビ局関係者)
8億円以上の金銭トラブルが報じられた夫とともに再出発を果たした矢先の逮捕――。
「南野さんは年末、『仮面ライダー』映画に出演しますが、金田容疑者の逮捕により、来年はコンプライアンスを重んじるテレビ局からのオファーは厳しいです。彼女の仕事に大きな支障が出てくるでしょう」(前出・テレビ局関係者)
“妻の意地”で選んだ新たな道は十字架を背負う茨道となりそうだ。