《りつ子さんを演じる上で歌は外せないので、いちから歌うということに向き合ったとのこと。さらに、“歩く”というシーンもスタッフに動画を撮ってもらい、歌手・茨田りつ子らしい歩きかたを研究される徹底ぷりです》
12月1日、『ブギウギ』の公式インスタグラムでこう紹介されたのは菊地凛子(42)の演技だ。菊地は“ブルースの女王”と呼ばれた故・淡谷のり子さんがモデルの茨田りつ子役で同ドラマに出演している。
「先日の放送で、菊地さんが『別れのブルース』を熱唱するシーンが初披露されました。その際の声色、歌い方だけでなく、佇まいまでもが淡谷さんに生き写しだと絶賛されています」(芸能関係者)
再現度を高めるための努力は惜しまなかったという。
「菊地さんはデビュー当初からストイックに役を掘り下げるタイプでした。今回、ボイストレーニングはもちろん、淡谷さんの著書を読み込んで内面までとことん追求したそうです」(制作関係者)
役作りに余念がない菊地を公私にわたり支えた人物がいた。
「夫の染谷将太さん(31)です。菊地さんは『どちらかの仕事が増えたときはもう一人が仕事をセーブしている』と話していました。今は染谷さんが“主夫”として家のことを担当しているのだとか。菊地さんは『夫のサポートのおかげで長期の撮影もこなせる』と感謝していたそうです」(前出・制作関係者)
役者としても、お互いを高める関係だという。
「2人の年の差は11歳。出会ったとき、染谷さんにとって菊地さんは“ハリウッドで活躍する大先輩”でしたが、徐々に尊敬から愛情へと変わったと聞いています。結婚してからもそれぞれの仕事を尊重していて、染谷さんは『ブギウギ』を毎回チェックして、菊地さんに感想を伝えているそうです」(前出・制作関係者)
ただ、その感想は特殊なようだ。
「7月、『A-Studio+』(TBS系)に菊地さんが出演した際、染谷さんに『芝居のダメ出しをしてほしい』とお願いしていることを明かしていました。夫妻の知人によれば褒め言葉よりも、“このシーンはもっと大きく笑うべきだった”“あのセリフはもう少し早口のほうが絶対よかった”など厳しいアドバイスを受けるほうが喜ぶそうです」(前出・制作関係者)
菊地はかつて自分の演技に対する姿勢を次のように答えている。
《乗り越えられないであろうことが多ければ多いほどやりたくなるというか……。意外と自分は女優としてMかもしれないですね》(『週刊朝日』’10年3月12日号)
尊敬する夫からの愛情たっぷりの「ドSダメ出し」が菊地の活力になっていた。