今年も終わりが近づき、秋クールのドラマも最終回が迫りつつある。2023年はドラマの当たり年とも言われており、『ブラッシュアップライフ』や『だが、情熱はある』(ともに日本テレビ系)や『VIVANT』(TBS系)といった数多くの話題作が世間を賑わせた。
強い印象を視聴者に与えた男優たちの顔ぶれを見ると、『VIVANT』の阿部寛、『Get Ready』(TBS系)の妻夫木聡などモデル出身の俳優が目立った。そこで本誌は、男女500人を対象に、「演技がうまいと思うモデル出身の男優/女優」についてのアンケートを実施。ここでは「演技がうまいと思う俳優」のランキングを公開する。
まず、3位に選ばれたのは、松坂桃李(35)で、42票を獲得。
08年、雑誌『FINEBOYS』のオーディションでグランプリを獲得し、モデル活動を開始。09年に『侍戦隊シンケンジャー』でシンケンレッド役を務めたことをきっかけに、本格的な俳優デビューを迎える。以後、さまざまな作品に出演し、18年には映画『孤狼の血』で日本アカデミー賞の最優秀助演男優賞を、19年には映画『新聞記者』で最優秀主演男優賞を受賞するなど実力は折り紙つき。その高い演技力を生かし、”カメレオン俳優”としてさまざまな役に馴染む姿が高評価を受けたようだ。
「自然に見える演技が好き」
「明るい役から影のある役までなんでもなりきれていると思うので」
「色々なドラマに出ているイメージがあり、それぞれ個性の違う役を演じ切れていると思うから」
さらに、「別班での演技が良かった」「演技の能力があるから。『VIVANT』で上手いと思った」と今年いちばんの話題作であった『VIVANT』(TBS系)での演技も評価されていた。
続いて、2位に選ばれたのは大沢たかお(55)。47票を獲得した。
大学在学中にスカウトされ、『MEN’S NON-NO』などの雑誌でモデルとして活動。その後、95年公開の映画『ゲレンデがとけるほど恋したい。』で主演を務め俳優としての知名度をあげた。
大沢を最も評価する声が多いのは、やはり、代表作とも言える’09年の『JIN-仁-』(TBS系)での演技のようだ。江戸時代にタイムスリップした現代の医師という難しい役どころだったが、大沢の名演もあって、完結編の最終回の平均視聴率が26.1%を超えるなど幅広い層に支持された。
「ドラマ『JIN』での演技が圧巻」
「『仁─JIN─』ではちゃんと主役として存在感を発揮していたが、『花燃ゆ』では主人公を支えるNo.2としての存在感があったので、どんな立場になってもちゃんとお芝居をしてくれる人なのだと思った」
大沢は’16年より活動を休止していたが、’18年に映画『キングダム』の王騎役で復活。その際、王騎の大きな体を再現するための体作りが話題になったこともあり、「キングダムでもかなり作り上げてきた所」「役によって印象が全く変わる。見た目などの役作りから徹底している」と丁寧な役作りを推す声も少なくなかった。
そんな大沢の約3倍近い得票を獲得し、1位に選ばれたのは阿部寛(59)。124票と圧倒した。
大学在学中に「集英社第3回ノンノボーイフレンド大賞」に応募し大賞を受賞し、『MEN’S NON-NO』などのモデルとして活躍。87年に映画『はいからさんが通る』で俳優デビューを果たしたものの、その後はなかなかオファーが来ない不遇の時代を過ごすことに。
しかし、00年に仲間由紀恵と主演を務めたドラマ『TRICK』(テレビ朝日系)の大ヒットをきっかけに大ブレイク。以降、さまざまな人気作に出演しているが、『結婚できない男』や『テルマエロマエ』などのコメディから、『下町ロケット』での熱い職人役といった幅広い役を演じているのが特徴。今年話題になった『VIVANT』での癖の強い公安の刑事役も評価されていたようだ。
「シリアスな役もコミカルな役も、いろいろな役ができる。見ていて引き込まれる感じ」
「ピリッと感が伝わる時とめっちゃ面白い時などいろんな感情を感じさせてくれるから」
「いろんな役をこなしていて、どれも嵌り役だと思う。加賀恭一郎シリーズのような寡黙で頭の切れる役から、結婚できない男やテルマエロマエのようなコメディー役もこなしている」
「テルマエロマエのようなコミカルな役から先日のビバンの様なシリアスな役まで、幅広い演技ができるので」
さらに、「イケメンなのに、2枚目も3枚目も出来る。阿部さんが出ている番組は観たくなる」「どんな役でもこなせる。特にコメディーでの間のとり方とか凄く面白い」と、特にコメディ作品での演技を評価する声も多かった。