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「TARAKOさんは今年に入ってから体調を崩し、療養しながら仕事を続けていました。“病棟でも収録をしたい”と最後まで意欲的でした」(フジテレビ関係者)

 

人気アニメ『ちびまる子ちゃん』で主人公・まる子の声を34年にわたって演じ、幅広い世代に親しまれてきた声優のTARAKOさんが3月4日、63歳で亡くなった。

 

群馬県出身で、’80年代から声優として活動を始めたTARAKOさんだが、もともと“自分の声に劣等感があった”と3年前のインタビューで語っている。

 

《大っ嫌いでした、ずっと。それがまる子役に受かってから、まあ悪くはないのかなってちょっとずつ思えるようになってきたんです。アニメで『ちびまる子ちゃん』を知った方からもですし、原作ファンの方からも「まるちゃんだ」って言っていただけたことに本当に救われました。それまではずっと主役は張れない声だって言われてて、(略)まる子は救世主でしたね》(「文春オンライン」’21年7月1日配信)

 

だが、まる子が“ハマリ役”すぎて苦しくなるときもあったという。

 

「“TARAKO=まる子と思われて、(作者の)さくらももこちゃんに申し訳ない”と感じている時期が長かったそうです。実はアニメは’92年に一度、終わっています。一気に仕事がなくなった彼女は『もし、まるちゃんがこの世からいなくなったら私も終わりなのかなと考えて、けっこう落ち込んだ』と話していました」(前出・フジテレビ関係者)

 

この数年でアニメ『ちびまる子ちゃん』の仲間たちも天国に旅立っていった。’16年にはお姉ちゃん役の声優・水谷優子さんが他界。夫である西久保瑞穂さんは言う。

 

「妻の優子とは仲よくしてくださったと思います。妻の葬儀に駆け付けてお悔やみの言葉を頂きました。心からお悔やみ申し上げます」

 

’18年には原作者・さくらももこさんも亡くなり、大変なショックを受けていたという。

 

「TARAKOさんの自宅には、両親の遺影と一緒に、さくらさんや水谷さんら、亡き『ちびまる子ちゃん』チームの写真を飾った“天使コーナー”と呼ばれる場所がありました。“みんな天使になったと思えば、今も一緒にいるような気持ちになれる”と話していました」(前出・フジテレビ関係者)

 

TARAKOさんは私生活では’08年に実父を交通事故で突然失い、実母も’18年に急死。家族喪失の苦悩も、“まる子”とともに闘って乗り越えてきたと語っていた。

 

《父が亡くなった直後は、『ちびまる子ちゃん』の収録で「お父さん」というセリフを言うのが辛くて……。トイレに行って泣いたこともありました》(「Coeurlien」’21年11月19日公開)

 

晩年は保護猫4匹と暮らしていたTARAKOさん。水谷さんが亡くなった際、彼女はブログで、《さよならなんて言うわけがない また会えるもん》と綴っていた。天国で“姉”と笑顔で再会していることだろう。

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