■「その客が逆上して周りのファンに何かし始めたら、とんでもないことになる」
ライブの翌日、今回の妨害行為に対して、主催者はHP上で今後の処置を記した。
「迷惑行為をおこなった観客には、返金なしの即時退場と今後の彼のライブ・イベントへの出禁。また警察へ通報すると警告していました」(前出・音楽関係者)
途中でこの客はスタッフに外に出る様に促され、注意を受けることになったが、終始支離滅裂な言葉を発していたという。
ところで、GACKTが語った「心の整形」とはどんな意味だったのか。その答えは“怒りのコントロール”だったようだ。著書『自白II』にはこう綴られている。
《若い頃は感情のコントロールができなくて酷かった。とにかくキレまくっていた。暴れ散らしていた。が、今は怒らなくなった。いや、大声を出して怒鳴ったりすることがなくなったが正しい。
もちろん世の中に対する怒り、人に対する怒りの感情が消えることはないが、ただ、感情と直結して相手に対する攻撃にはつながらなくなった。他人のミスで起きた損失にはイライラするものの、「ウワーッ!」と暴れていた以前のことが嘘のようだ。40歳までは檻のないライオンだった。40歳を迎えた年、あることをきっかけに、『これからの人生は他者に怒鳴ることも、大声を出すこともやめる』と心に誓った》
本誌は最後にGACKT本人に今回の騒動について聞いた。
「若い頃はライブを邪魔されたことに対し怒りを覚えたり、攻撃的な言葉を返したこともあるが、今回、別に腹が立ったわけでもなくむしろ『こんなふうにしか自分を表現できないのか?』と可哀想な気持ちさえ感じた。逆上したその人が周りのファンにもし何か傷つける行為などをすれば取り返しのつかないことになると思ったから落ち着かせようと対応しただけ」
全国ツアーは20日に名古屋、24日に福岡でおこなわれる。このような場違いの客が来ないことを願うばかりだ。