■「こんな幸せな気持ちになれるとは」(舘)
次回作をにおわせる土屋の挨拶で和んだ会場が大いに盛り上がったのは、タカ&ユージの“後輩”町田透役の仲村トオル(58)が放った、具体的な次回作の提案だったという。
「次回作は、フルCGの『あぶない刑事』になると思います! めっちゃ楽ですよ。東映さんがちゃんとした契約書を作ってくれればですけど……」
湾岸での乱闘シーン、柴田の疾走、舘がハーレーを運転しながら銃を撃つなど、『あぶ刑事』には激しいアクションが定番なだけに、“フルCG”化は70代の舘&柴田には“ありがたい”提案だろう。そのため、会場は爆笑の渦に包まれたそうだ。仲村は続けて舘と柴田に、「もうちょっとなんで、(次回作まで)頑張ってください!」と満面の笑みを見せたとか。制作関係者はこう語る。
「お世話になった先輩たちを立てる仲村さんですが、今回の『あぶ刑事』では、“アシスト”した面もあります。今回の『あぶ刑事』は原廣利さんが初めて監督を務めていますが、彼の父・隆仁さんも『西部警察』で助監督を務め、『あぶ刑事』シリーズで監督デビューした『あぶ刑事』ファミリーなのです。仲村さんは’21年に放送された主演ドラマ『八月は夜のバッティングセンターで。』(テレビ東京系)で、廣利さんと一緒に仕事をして気に入り、プロデューサーに“次の『あぶ刑事』の監督にどうでしょう?”と薦めたと聞いています」
親子2代で『あぶ刑事』監督に就任した背景には、仲村の“あぶ刑事愛”が影響していたようだ。
そんな仲村の渾身の名スピーチで鳴りやまぬ拍手のなか、舘と柴田が登壇し、締めの挨拶を――。まずは舘が切り出した。
「長い間、本当にお疲れさまでした。もう、あの……トオルの話に感動しました。最近聞いた話でこんなに幸せな気持ちになれるとは。“フルCG”ですよ!(笑)これでいい夢を見ることができます。ありがとうございました!!」
最後に柴田が口を開く――。
「お疲れさまでした。(『あぶ刑事』の過去の記録が綴られた)本を読んだんですよ。そこには今まで出会った方々、最初のプロデューサー、最初の監督、スタッフらの言葉が書いてありました。“俺が頑張ったから『あぶ刑事』ができたんだよ”とか、“俺が命をかけて車を止めたからアクションが成功したんだよ”とか……。僕もビックリするくらい、みんな本気なんです。本当にみんなで作ったんです。でも今回、一番頑張ったのは、タカとユージです!」
大きな歓声が上がり、打ち上げは幕を閉じたという。まだまだ元気な舘&柴田なら80代でも『あぶ刑事』はCGいらず!?