1994年の放送開始から30周年を迎えたことを記念して、5月24日よりフジテレビで再放送されているドラマ『古畑任三郎』。田村正和さん(享年77)演じる刑事・古畑任三郎が、完全犯罪をもくろむ犯人たちと対峙する人気シリーズだ。田村さんの演技力、三谷幸喜氏(62)が手掛ける脚本、犯人役の豪華キャストなどが改めて注目されている。
田村さんの代表作の一つとなった『古畑任三郎』だが、1961年のデビュー以来、田村さんは数々のドラマや映画に出演を重ねた。今回本誌は、田村さんが主演を務めたドラマのうち、もっとも好きな作品(再放送中の『古畑任三郎』を除く)についてアンケートを実施、その理由について調査した。多くの人の支持を集めた作品ははたしてーー。
第5位に入ったのは、『ニューヨーク恋物語』(1988年)。田村さんの渋さが全開の作品はニューヨークで撮影されており、1話ごとのサブタイトルに「ブルックリン橋」「ウォール街」など、ニューヨークに関するワードが付けられているのも特徴だ。
好きな理由については、
《バブル期の要素満載感や、おしゃれ感、主題歌も素敵》
《女性の髪を洗っていたシーンが印象的で、もう一度視たい》
《田村正和さんのカッコよさと、ニューヨークの街並と、井上陽水さんが歌う主題歌がベストマッチ》
《本当にニューヨークで生活をしているのではないかと思うくらい素敵だったから》
ドラマの素敵な世界観が印象に残っている人が多いようだ。
第4位は、『眠狂四郎』(1972年)。放送当時、田村さんは29歳。原作者・柴田錬三郎氏の別の時代劇に出演した際の演技を評価され、柴田氏から直々に狂四郎役を指名されたというエピソードも。
時代劇でみせる田村さんのオーラをよく覚えているという人が多く、
《田村さんのカッコよさが忘れられないから》
《彼しかできない》
《とてもきれいな容姿でした》
《佇まいが素敵》
《今に無い、魅力的な時代劇》
などの声が寄せられた。
第3位には『オヤジぃ。』(2000年)がランクイン。田村さん演じる“世の中の乱れを黙って見ていられないガンコオヤジ”が、子供のために奮闘する姿が描かれた。
日曜日の夜に放送されていた同作を家族で見ていたという人も多く、
《家族について考えさせられてほっこりした。感動もあり》
《母と見ていて、主人公の家族それぞれの過去や悩み、どれも一つ一つ丁寧に描かれていて泣いたり笑ったりして共感できた》
《家族愛があるよいドラマだと思うので》
《キャラクターにどの時代でも通じる普遍さがあり、魅力的だった》
《家族で見てました!笑いあり、涙あり、憎めないオヤジぃでした。》
などの声が上がった。
2位に選ばれたのは、『総理と呼ばないで』(1997年)。『古畑任三郎』同様に、田村さんと脚本家の三谷幸喜氏がタッグを組んだ作品だ。また、田村が演じる上司に仕える部下を西村まさ彦が演じていたのも『古畑』と同じだった。
総理大臣役でも田村さんの演技力が冴えわたっており、
《妙にハマり役で、楽しく見ていたから》
《あのような総理大臣が現実にいたらいいなー》
《新しい総理大臣を演じていたと思う》
《役柄がぴったりで好感が持てたから》
《三谷幸喜が好きで、とても面白かった記憶が残っている》
などの声が。もう一度見たい、という人も多かった。
そして見事1位に輝いたのは、『パパはニュースキャスター』(1987年)。
独身生活を満喫していたニュースキャスターが、ある日突然3人の子持ちになり、ドタバタ劇を繰り広げるコメディドラマだ。
二枚目俳優の田村さんがコミカルな演技でも視聴者を魅了し、
《主人公は女の子たちに振り回されていながらも、ダンディで優しい人柄の作品だったから》
《田村正和さんのアットホームな雰囲気が楽しめて新鮮でした》
《田村正和がコメディしてる!と驚愕したあと楽しく見た》
《田村さんのはにかみがステキだった》
《不器用な感じが好きすぎる》
《小学生のときに見たドラマ。『愛情の愛と書いてめぐみ』のフレーズは今でも覚えています》
などの支持する声が集まった。
時代劇、ラブストーリー、刑事モノ、コメディ…主演ドラマを振り返ると、俳優・田村正和がいかに多くの人を魅了してきたかが改めてわかる。配信サービスなどで見ることのできる作品もあるので、初めて見る人も、もう一度見たいという人も、気になる作品をチェックしてみては――。