79年目の終戦記念日を迎えた8月15日。東京・日本武道館では全国戦没者追悼式が行われ、正午の時報に合わせて1分間の黙祷が捧げられた。全国各地でも戦争で犠牲になった人々の冥福を祈り、戦争の惨禍が繰り返されないよう平和を願う1日となった。
そんななか、同日に放送された情報番組『ひるおび』(TBS系)の特集が、“終戦記念日に相応しくない”と波紋を呼んでいる。
番組では同局の山形純菜アナウンサー(30)が、航空自衛隊で日本初の女性F-2パイロットに密着した特集が紹介された。スタジオには航空服に身を包んだ山形アナが登場し、パネルやVTRを用いて航空自衛隊員の訓練の様子や日常などをリポート。
VTRでは山形アナが戦闘機を「かっこいい」と絶賛し、女性パイロットとともに実際に搭乗体験する様子も。また、航空自衛隊幹部学校で特任講師を務める番組MCの八代英輝氏(60)が、解説を務めていた。
「山形アナも仕事の一環として密着取材やリポートを担ったのでしょうし、航空自衛隊で活躍する女性パイロットを紹介すること自体は意義もあるでしょう。ただ、先の大戦では、特攻という無謀な決死作戦によって陸・海軍あわせて特攻隊員6371名の尊い命が奪われました。
TBSでも『NO WARプロジェクト つなぐ、つながる』と題して、『Nスタ』や『news23』などの主要報道番組で終戦特集が組まれています。それにもかかわらず、『ひるおび』で戦闘機特集が放送されたのは、全国で黙祷が捧げられた直後でした。戦没者に追悼を捧げる終戦記念日に放送する内容として、“相応しくないのでは?”と違和感を抱いた視聴者もいたようです」(テレビ誌ライター)
TBSの公式YouTubeチャンネルでは10日前の8月5日に、「『ひるおび』放送15周年特別Week」として告知されていた本特集。しかし終戦記念日というタイミングで“戦闘機特集”が放送されたことに、Xでは異論を呈する声が上がっている。
《終戦記念日だよね? ひるおび…今日それ放送する? おかしいって》
《終戦記念日に戦闘機とかセンス無さすぎ》
《終戦記念日にやることではない。特攻隊で犠牲になった方々のことは報じない》
《TBS「ひるおび」終戦記念日の今日、空自、戦闘機パイロットの特集…。アナウンサーもF2を観てカッコいいとか乗ってきました、とか。よりによって今日するかね? 番組構成側の意図が理解できん。個人的にはどうかなあと思うな》