■「一つの麺料理としてどうなのかな」不合格を下した料理人から異論が……
だが、異論を呈した料理人が――。それは、2年連続ミシュラン一つ星の実績を持ち、“麺のスペシャリスト”と紹介された「はしづめ」グループの山田英明料理長だ。
第4位の「焼き太めん皿うどん」を試食した際には合格を下し、「こんなに麺って美味しいんですね」と感嘆していた山田氏。しかし「長崎皿うどん」には、違和感を抱いたようだ。
不合格を下した理由を問われ、「自分も悩んだんですが、やっぱり真剣に向き合うべきだと思ったので、(不合格)を出さしてもらいました」とコメント。その上で試食した「長崎皿うどん」について、こう指摘したのだった。
「やっぱり1つの麺料理と考えたときに、あんと麺は別ではなく、1つのものっていうイメージなんです。ただこれは麺を取って、あんを取って、自分で調節して食べなければいけないっていうことが、まずあるかなと思います」
さらにパリパリの麺があんかけによって、硬さが変化することも納得できなかったようだ。
「麺は極細で揚げてあるので、食べながら状態も変わっていく。食べるスピード、食べ方でも味がどんどん変わっていく。自分のベストはやっぱり、極細でパリパリの麺があるんですけども、細ければ細いほど、あんが染み込んでいって、柔らかくなっていくと思うので。やっぱりその部分が、一つの麺料理としてどうなのかなというのが、自分にはありますね」
山田氏はこう語った上で、「他の麺と比べて皿うどんの麺っていうものが、劇的に進化しているという印象もそんなにないのかな」「皿うどんも変わっていって良いんじゃないかな」と疑問視していた。