10月23日、株式会社オパルスが“頂き女子りりちゃん”を題材にした短編映画『頂き女子』を制作することを発表。監督を務める小林勇貴氏(34)のコメントが波紋を呼んでいる。
“頂き女子りりちゃん”こと渡辺真衣被告(26)は、恋愛感情を利用し男性3人から現金計約1億5000万円をだましとった詐欺罪と、詐欺マニュアルを作成し頒布した詐欺幇助の罪、そして約4000万円を脱税した罪で、9月30日に控訴審で懲役8年6カ月の判決を言い渡された。
同作は渡辺被告との面会や手紙の交換などの取材のもと、当事者視点から実際のエピソードや当時のリアルな心情をフィクション作品として映像化するものだという。
ただ、監督の小林氏には17年の監督作『ヘドローバ』で過度な暴力演出があったとして、炎上した過去がある。同作のメイキング映像には、当時中学生の子役が元プロ格闘家から何度も平手打ちをされ、涙を流しながら嘔吐する様子が映されていた。小林氏はそのシーンの撮影後、「恐ろしいものが撮れてしまいましたが、そうですね、でもすごい良かったです。児童虐待、撮りました」と笑顔でコメント。
このことが22年にネット上で問題視され、小林氏はインスタグラムで謝罪したうえで、《今回の件に関しては、今になってやっと過ちだと気付いたのではなく、ずっと心に残っていた過去の罪が、世に出たという思いです》と心境を明かした。
一連の騒動を受け、小林氏は当時原案として参加していた映画『激怒』のクレジットから外され、以降映画制作からは遠ざかっていた。そして、今回の『頂き女子』が約2年ぶりの監督復帰作となる。
発表されたコメントで、小林氏はまず不祥事の謝罪から入り、《私の過去の映画制作の現場で起こった問題は、根本的にはチーム全体の「コミュニケーション不足」によるものでした》と自省した。
そして、その経験によって《コミュニケーションの不足が、ただの撮影現場の問題に留まらず、社会のあらゆる問題に通じている》と強く感じたといい、《これは、現代日本が抱える多くの社会問題、特に「頂き女子りりちゃん事件」にも通じる部分があります。事件に関わる男性たちも、社会や周囲との関係において深刻なコミュニケーションの欠如を抱えていたのではないでしょうか》と持論を展開した。
被害者男性にも原因があったかのような言説を唱えた小林氏に、Xでは批判の声が多く上がっている。
《監督のコメントが異様でおどろいちゃった》
《小林勇貴終わっててやばいな 被害者にも問題があったとか言ってるのどうかしてる それ痴漢された人にそういう服装だったり誘うような態度だったのが悪いって言ってるのと変わらんだろ》
《監督のインタビュー見るに、完全に被害者男性を悪者に仕立てようとしてる ホスト狂いの女がホストと共謀して被害者男性から金銭を搾り取って、挙げ句の果てにそのノウハウを商材にして売り捌いて脱税とかいうキングオブクソ案件なのに 犯罪を美談として描く気満々すよ》