11月19日、『第75回NHK紅白歌合戦』の出場者が発表された。STARTO ENTERTAINMENTに所属するアーティストが出場するか否かに注目が集まっていたが、出演者リストに同社のアーティスト名はなかった。
11月20日に行われた定例記者会見ではNHKの稲葉延雄会長は、「先日の会見でお伝えしたとおりに現場の判断に基づいて対応しており、結果として出演していただけなかったのは残念」とコメント。報道各社は2年連続でスタート社のアーティストの出演が無いことを大々的に報じた。
「NHKとSTARTO社の“溝”を指摘する業界関係者は多いですね。昨年9月、旧ジャニーズ事務所の創業者による性加害問題を受けて、民放は旧ジャニーズタレントの新規起用を停止にしました。一方のNHKは旧ジャニーズ事務所との取引自体を停止し、旧ジャニーズタレントが出演するすべての番組を終了させる、いわば“出禁”状態にしていました」(芸能関係者)
10月16日の定例会見でNHKは、被害者への補償と再発防止の取り組みなどを評価し、「制作現場の判断で、出演依頼を出すことを可能とする」と発表していた。NHK関係者は明かす。
「現場が起用に及び腰であることは確かです。そのため『局の看板である紅白を皮切りに……』という雰囲気が局内に漂っていましたが、結局紅白への出場がなかったため、困惑している社員もいますね」
そんななか、旧ジャニーズタレントの“NHK復帰第一号”として有力視されているタレントがいる。
「NEWSの加藤シゲアキさん(37)です。加藤さんは’23年12月から’24年2月にかけて放送されていた小芝風花さん主演の時代劇『あきない世傳 金と銀』にレギュラー出演していました。今月5日に同作の続編の制作が発表されており、現在公開されている出演者情報のなかに加藤さんの名前はありませんが、出演は決定しているといいます。
放送は来春と発表されています。それまでにSTARTO社のタレントがNHKの番組に起用されることがなければ、加藤さんが先陣を切ることになるでしょう。有料放送であるBSプレミアムで放送されます」(前出・芸能関係者)
紅白出演は実現しなかったが、STARTO ENTERTAINMENTとNHKの“溝”は埋まりつつあるのか――。