■「大きくて立派なキャベツができたので」
ヒロインの祖母・佳代を演じる宮崎美子(65)は、生野菜を差し入れていた。
宮崎は’22年ごろから都内の貸し農園でコンテナの畑を借りて野菜作りに挑戦しており、その姿を自身の公式YouTubeチャンネル「よしよし。【宮崎美子ちゃんねる】」で公開している。
「宮崎さんが糸島の農家の方からキャベツの苗をいただく機会があったそうです。それを東京に持ち帰って、自分の畑で育てて『すごく大きく立派なキャベツができたので』と、持ってきてくださったことがありました。
ちょうどそのとき、調理室の冷蔵庫にアサリがあったので、キャベツとアサリの煮物を作って、それがドラマに登場しています」(前出・広里さん)
宮崎のキャベツは現場で絶賛されていた。10月23日に『おむすび』の公式HPに公開されたインタビューで、宮崎はこう語っている。
《みんなに「甘くて、シャキシャキして美味しい」と言っていただいて、生産者としては食べてくれる消費者が「美味しい」と言ってくださるのが、一番嬉しいんだなと実感しました》
米田家の食卓に並んだ、ブロッコリーの芯のぬか漬けも、こだわりの一品だったようだ。前出の広里さんが打ち明ける。
「ドラマの中で“規格外の野菜でも大切にしよう”といった意味の言葉が語られています。これに応じて、作中では規格外のお野菜を刻んで福神漬けにしています。
また廃棄をできるだけ減らそうと、ブロッコリーの芯をぬか漬けにして、登場させました」
ブロッコリーを漬けたぬか床も環境への配慮がなされていた。
実は今回利用しているぬか床は、’13年の朝ドラ『ごちそうさん』で使用していたもの。広里さんが11年間にわたって育て続けてきたのだ。
『ごちそうさん』では杏(38)演じる主人公がぬか床をかき混ぜることを日課としており、そのぬか床には主人公の祖母の魂が“憑依”。しゃべるぬか床が作品の語りを担当していた。
橋本本人もプライベートで3年前からぬか床を愛用しており、『ごちそうさん』にヒロインの義母として出演していた宮崎が今回、ぬか漬けを作るシーンの撮影は大盛り上がりだったようだ。
「宮崎さんは11年ぶりに対面したぬか床にむかって『お久しぶり』と声をかけながら、楽しそうにぬか床をかき混ぜていらっしゃいましたね」(前出・広里さん)
前出のNHK公式HPのインタビューで『おむすび』を、《いざという時に、一番頼りになる食べ物のイメ―ジなので、このドラマがそんなふうになれたらいいなと思っています。どなたにとってもどこか懐かしく、あったかく、元気になるドラマです》と紹介していた宮崎。
キャベツの差し入れや、11年ぶりのぬか床など、撮影現場を食で元気づける“要”の存在になっていた!