NHKは3月13日、今月31日から放送開始される連続テレビ小説『あんぱん』に、人気ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」の大森元貴(28)が出演することを発表した。
大森が演じるのは、数々の名曲を世に送り出したいずみたくさん(享年62)をモデルとした作曲家・いせたくや役。ドラマではミュージカル『見上げてごらん夜の星を』の音楽を担当し、北村匠海(27)演じるヒロインの夫・柳井嵩が作詞を担当した『手のひらを太陽に』の作曲を手がけるという。
『アンパンマン』の作者・やなせたかしさん(享年94)と妻・小松暢さん(享年75)をモデルとし、激動の時代を生き抜いた夫婦の歩みを描く本作。大森にとって初のドラマ出演となるが、『あんぱん』ではすでに錚々たる豪華キャストが発表されている。
ヒロインを今田美桜(28)が演じ、北村が夫役に。その脇を固めるのは、松嶋菜々子(51)や二宮和也(41)、阿部サダヲ(54)、竹野内豊(54)など主演級の俳優がズラリ。
さらに朝ドラ初出演となる妻夫木聡(44)や、阿部と共演したドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)で脚光を浴びた河合優実(24)もキャストに名を連ねている。
「昨年2月に今田さんをはじめとする出演者情報が解禁されたときから、豪華キャストだと話題になっていました。超売れっ子ミュージシャンの大森さんまで出演となれば、話題性はさらに高まるでしょう。
いっぽう現在放送中の『おむすび』では橋本環奈さん(26)がヒロインを演じ、麻生久美子さん(46)や仲里依紗さん(35)などの人気俳優も出演しています。しかし『あんぱん』のキャスト陣と比べると、“やや華やかさに欠ける”と感じた人も少なくなかったようです。
また『おむすび』に関しては、評判も不安視されてきました。ドラマの描写に“リアリティがない”といった声がSNSで上がるなど、脚本や演出に対する批判が続々。朝ドラの視聴者層と“平成ギャル”の相性が合わなかったのか、視聴率も下降傾向に。直近の平均世帯視聴率は12%台が続いており、歴代ワースト記録の『ウェルかめ』(09年後期)を下回る可能性も指摘されています」(テレビ誌ライター)
残念なことに不評を買っている『おむすび』だが、『あんぱん』との間で“キャスト格差”が生じているのは、NHKならではの理由があるという。
「NHKでは1925年に始まった日本のラジオ放送開始から、今年3月で100年を迎えます。昨年末の紅白歌合戦を皮切りに『放送100年プロジェクト』が展開されるなど、力の入れようは相当なもの。もちろん看板ドラマである朝ドラを盛り立てることにも重点を置き、『あんぱん』の出演依頼をする時は“100周年記念”を謳い文句にしていたそうです。
同局では様々な節目を大切にしており、朝ドラ100作目の『なつぞら』(19年前期)でも豪華キャストが話題になっていました。ヒロインを広瀬すずさん(26)が演じ、共演者には吉沢亮さん(31)や岡田将生さん(35)など人気俳優が勢揃い。『なつぞら』でも松嶋さんが出演し、ヒロインの母親代わりとなる役柄を演じていました。局側としても『おむすび』が盛り上がりに欠けてしまっただけに、豪華キャストを集めた『あんぱん』で“挽回したい”という思いもあるのではないでしょうか」(テレビ局関係者)
『あんぱん』放送開始まであとわずか。“100周年”にふさわしい作品を朝ドラファンは心待ちにしていることだろう。
