[E:note]星がテーマになっているのが多いのはなぜ?
石野田: きっと、出身が神津島だからだと思います(笑)。すごく星がキレイなんですよね、小さいころからよく星を見るクセというか、父に星の名前を教えてもらっていて。空を見上げる習慣がもともとあって。遠くの光を見て元気をもらえる! と感じることが多かったんです。だから、自然に歌を作ると星っていうキーワードが出てくるし、東京に来てからも、空を見るクセは変わってなくて。いっぱいは見えませんけど、東京でも星が見えるんだなぁと感動することもありますね(笑)。渋谷とかネオン街でも明るい星だったら見えますよ。
[E:note]石野田さん自身が元気をもらえる場所、パワースポットというのは、やっぱり神津島なんですか?
石野田: もちろん、自分の故郷なので島で見る星も好きですけれども、私は都会で見る星がすごく好きなんですよ。ネオンで夜でもすごく明るいのに、それでも星が見えるというのがやたら感動するというか、「負けてない!! 」って感じがして、「私も負けない!! 」みたいな(笑)。周りの人に負けないぞ! みたいな、そういう気持ちになるんです。
[E:note]わかります! 厳しい逆境のなかでわずかに光っている感じですよね(笑)! 星以外にもこだわるものや、頻繁に詞のなかに出てくるものはあるんですか?
石野田: 基本的に、自分の体験とか経験とか、思っていること感じていることをそのまま歌にすることが多いんですね。読み返してみると、自分の日記のような感じの歌が多いんです。自分の気持ちに素直に、歌を作るときに嘘をつかないように、というのは心がけていて。だからあまり大きいことも言わないし(笑)、小さいことなんだけど、誰もが経験したことあるようなことを書くことが多いですね。
[E:note]どうすれば、そういう小さいことにも敏感でいられるでしょうね。
石野田: 小さいころにイジメにあったりして、人の目とか、人の声とかに敏感だったというのもあるんですけれども、一回デビューしてCDが売れなくて契約が切れたときもけっこうな衝撃を受けたり。でも、そういうふうに傷ついたり事件が起きたりしたときに歌ができることが多いんです。思いを歌にぶつける、というか、逆に、幸せでホァ~ンとしているときは、幸せだから歌を作る余裕がない(笑)。苦しいときに、自分を励まし、こうしなきゃっ! と決意するような曲が 多いので、それが聴く人の心に響いて、頑張らなきゃって思ってくださるようですね。
[E:note]小さいころは絵描きになりたい! 歌手になりたい! いろんな夢があったようで、絵もすごくお上手ですよね。
石野田: 絵は小さいころからすごく好きで、保育園に通っていたころは絵描きさんになりたいと思っていました。ただ、好きだっただけっていう感じではありますけど、絵で自分の想いも表現できるし……。歌とリンクして、自分の想いを全部込めたかったので、アルバムのジャケットの絵も描こう! と思ったんですよね。