2CELLOS イケメン・チェリスト2人組が奏でる音色に思わず酔いしれる!
クロアチア出身のイケメン・チェリストコンビ、2CELLOSが、音楽界に革命を起こしたのは、11年1月のこと。動画サイトに投稿した、マイケル・ジャクソンの『スムーズ・クリミナル』の演奏が、驚異の再生回数を記録したのだ。その半年後には世界デビュー。11年、12年と、エルトン・ジョンのワールド・ツアーに同行している。シンデレラストーリーを歩む2人が来日、話を聞いた!
トゥー・チェロズ☆
(右)ステファン・ハウザー:86年6月15日生まれ、(左)ルカ・スーリッチ:87年8月25日生まれ、ともにクロアチア出身。2人とも幼少期から、才能あるチェリストとして有名であり、クラシックコンクールでの優勝経験を持つ。
The Official 2CELLOS Site : http://www.2cellos.com/jp
CD『2CELLOS Japanese Deluxe Edition』
日本限定リパッケージ企画(2枚組) 2,500円(税込)
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル 4月25日発売
――ステファンさんは日本が初めてということですが、日本の印象はいかがですか?
ステファン「自分の慣れ親しんでいるところとはまったく違うし、いままで訪れたどの国よりも好きです。文化や人が優しくて、どこへ行ってもきれい。人の秩序がよいところも好きです」
ルカ「僕は前にも日本に来たことがあって、文化や生活、食べもの、人が親切なところが大好きになりました。今回も、日本に来られたことはうれしいです。日本での毎日が充実しています」
――来日前も、かなりのハードスケジュールということでしたが……
2人「そうそう。でもまったく疲れを感じないし、緑茶を飲むと元気が出るんですよ」
――お2人とも、すでにクラシックの演奏家として名が知られていて、将来も嘱望されていました。その中で、動画サイトでマイケル・ジャクソンの『スムーズ・クリミナル』をアップした理由はなぜなんでしょうか?
ステファン「クラシックをずっとやってきて、注目され期待もされてきたなかで、クラシックを聴きにくるお客さんの年代が、かなり限定されているというのをつねに感じていました。それで、より若い人たちに、音楽やこの楽器のよさをアピールできないかと思い、このプロジェクトを思いついたんです。それから、チェロにはもっといろいろな可能性があるということを、みんなに知ってもらいたかった」
――動画を投稿してから1年も経たないうち、世界中で話題になり、CDデビューというこの状況。この成功は予想されていましたか?
ステファン「自分たちが何かをアピールできるという確信や、成功するだろうという気持ちはありましたが、こんなに早く注目されて、反響があったことは信じられなかったし、まさにシンデレラストーリーだと思っています」
――この現実をどう受け止めていますか?
ステファン「アメージング!ですね」
ルカ「最高に幸せで、とても恵まれていると思います。でも、動画を世に出してして数カ月でデビューというのは、まわりから見れば早い成功だと思われるかもしれないけど、僕たちは、子供のころからずっと練習を重ね、チェロひと筋の生活を送ってきました。その結果が結びついているんだ、とも思いますね」
――今は、ゆっくりする時間もないんじゃないですか?
ルカ「動画サイトにアップしてからは、休みがない状態で働いています。アフリカ、南米、北米、オセアニア……おそらく、世界のほとんどの大陸を制覇しました」
――今回のアルバムは、2人で選曲したそうですね。U2やガンズ・アンド・ローゼズなど、ロックの名曲が選ばれていますが、プライベートではクラシック以外の音楽も聴くんでしょうか?
ステファン「若いときはクラシック中心でしたが、大人になってからはいろんな音楽を聴くようになりました。いいもの、すばらしいものであればジャンルは問いません。情感が豊かなものなら、なおさらです」
――もともと、お2人がチェロという楽器を選ばれた理由は何ですか?
ステファン「先ほども言いましたけど、チェロには無限の可能性を感じるんです。それに、チェロの音って、人間の声にいちばん近い音で、温かさや優しさ、美しさをもっています。子供のときからその音色が好きでした」
ルカ「僕は、もともと父がチェリストで。5歳のとき、父に連れられ学校で習い始めんです。そのときの気持ちは覚えてないんですが、チェロが自分に近い存在で、思い入れも込められるもので、チェロといっしょに成長した、という気持ちがあるんです。もう、自分の一部。おそらく音楽家、ミュージシャンっていうのは、自分のやる楽器を魂の一部と思えるのが、最終的な目標なんじゃないかとも思います」
――当初は、若い人にチェロに親しんでもらうとういう目標で動画をアップしたとのことですが、その目標はかなり達成されたのでは?
ステファン「そうですね。クロアチアでは、多くの子供たちがチェロを習いたいって言い出して、先生や楽器が足りないという状況が起きているそうです。そういうところにも僕たちの成果が現れているんじゃないかな」
――ところで、日本で時間があったら何をしたいですか?
ルカ「朝、築地の魚市場へ行きたいです」
ステファン「僕は妻探し。日本人の女性が大好きなんです」
――聞いたところ、ステファンさんは以前、日本人の彼女がいたそうですね。
ステファン「そうなんです。だから、時間があったら新しい日本人の彼女を探しに行きたい(笑)。それに、日本食も好きです」
ルカ「西洋の食べ物は、重くて胃がもたれたりするんだけど、日本の料理は食べてもそういうことがなくて、健康的ですよね」
――2CELLOSとしての、今後の目標は?
ステファン「チェロのよさを多くの人に知ってもらい、本当にすばらしい音楽というものを、自分たちの演奏を通じ、多くの人と分かち合いたいと思う。その目標を今、少しずつ実現させているのを感じています」
――今後はクラシックの演奏家と、2CELLOSとしての活動を平行させていくのでしょうか。
2人「もちろん。実際、2CELLOSのライブを終えても、それぞれクラシックのパート、ソロの時間を設けているので、両方をやっていきたいです」
――毎日、行動をともにして、お互い新しい発見はありましたか?
ステファン「もちろん。でも、いいところも悪いところも知り尽くしているから、こうすれば大丈夫かな、というのを身につけているんですよ」
ルカ「それに、向かっている目標は同じなので、ケンカすることはないよね」
ステファン「あとは幸い、女の子の趣味が違うから、取りあってケンカ、なんてこともない。コイツの趣味は悪いからね。かわいい女の子は全部僕が取れるんです(笑)」
――最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。
ステファン「愛してるよ」
ルカ「いつも応援してくれてありがとう。また、ライブで会えるのを楽しみにしています」