ドラマ『Gメン‘75』などに出演、日本のみならず、世界で活躍するアクションスター、倉田保昭。和製ドラゴンと呼ばれる彼が映画出演作品数100本を達成。今年、出演作からのグレートセレクション4本が、DVDとしてリリースされることになった。
くらた・やすあき★
1946年3月20日生まれ、茨城県出身。71年香港映画『悪客』でデビューし、香港の映画界でスーパースターとなる。74年『帰って来たドラゴン』の日本公開により凱旋帰国。その後は日本国内の映画、ドラマなどにも出演。現在も世界で活躍する、日本を代表するアクションスター。
DVD 倉田保昭グレートセレクション
『武闘拳猛虎激殺!』『ファイナル・ファイト‐最後の一撃‐』『黄龍イエロードラゴン』『レッド・ティアーズ』の4作品。
4本セット価格17,010円、単品各4,725円(『レッド・ティアーズ』のみ4,935円、いずれも税込み)で東映ビデオより9月21日発売。
<トークイベント>
『倉田アクションナイト開催』
場所:新宿ロフトプラスワン
日時:9月23日(日) 18時開場 19時開演ローソンチケットにて前売り1,000円当日 1.200円
(別途ワンドリンク制)にて発売中。詳細は倉田プロモーションまたはコチラまで
http://www.toei-video.co.jp/DVD/kurata.html
――今回、リリースされる4本は、いずれも倉田さんが選ばれたのでしょうか?
「自
分の意見と、あとは東映さんの意見ですね。『ファイナル・ファイト‐最後の一撃‐』『黄龍イエロードラゴン』『レッド・ティアーズ』は、私が製作総指揮で
ロケハンからキャスティングまで、一から作ったものです。『武闘拳猛虎激殺!』は、記念すべき東映の初主演映画作品なんです」
――改めて、ラインナップを見ての感想は?
「お金も投資して命がけでつくった作品ですから、ひとりでも多くの人に見ていただきたいという気持ちは満々とありますよね。本当に内臓が飛び出すぐらいのエネルギーを使いましたから」
――それぞれの作品に思い出があると思うのですが、『武闘拳猛虎激殺!』は36年前の作品になりますね。
「は
い。主役と言いましても、実際の主役は虎なんですよね(笑)。虎と戦うなんてとてつもない企画を東映さんが持ってきてくれたんですけど、若かったものです
から『何でもやってやろう』と思っていました。調教されているといっても200㌔近くあった虎だったので、毎回心配しながら撮影所に入りました。監督がア
クション好きな人で注文が厳しく、無理難題を言ってくるんです。今でこそ笑っていられますが、手に引っかかれた傷が今でも残っているんですよ。でも『幻の
作品』と言われていた作品だったものが今回蘇りましたので、よかったです」
――まさに“命がけ”で撮られた作品ですね。『ファイナル・ファイト‐最後の一撃‐』は初の製作総指揮作品です。
「42
歳の厄年のときで。災いが来ないように逆に自分から動こうと、映画を撮ろうと思ったんですけど、世界50カ国以上で公開になって。『映画製作って簡単なも
のなんだ、こんなに儲かるんだ』って思った作品です。けれども、2本、3本と作るごとに大赤字になるという(笑)」
――『黄龍イエロードラゴン』は、2本目の製作総指揮作品です。
「こ
れはもともとベトナムで撮影する予定だったのですが、いろいろトラブルがあって。その後、北京でのオールロケに変更になり、非常に苦労して撮った作品で
す。トラブルなく撮影が進んだ日なんて1日もなかったです。役者として力を入れようと思っても、他のことで労力と時間をかなり使いましたね。」
――『レッド・ティアーズ』は、100本目の出演作品です。
「女性が主人公のアクション映画を撮りたくて、加藤夏希さんにお願いした作品です。撮影自体は日本だったので、トラブルもなかったです(笑)」
――今年、ジャッキー・チェンは、アクション俳優から距離を置くという発言をしました。倉田さんは今後も、アクション俳優として活動されていくんでしょうか?
「ジャッ
キーの気持ちはよくわかります。今年6月に中国映画を2本撮ってきて。1本はチョウ・ユンファと共演したんですけど、それにはいっさいアクションはないん
です。『こんなに楽をして仕事していいのか』と2人で冗談を言っていたんですが、実際に体力的には楽でした。鼻歌交じりでね(笑)」
――倉田さんといえば、ジャッキー・チェン、ジェット・リー、サモ・ハン・キンポー……と、名だたるアクションスターと共演されてきました。その中で、とくにすごいなと思った人はいますか?
「アクションに関して? それはみなさん、すごいですよ。ケタ違いに!」
――アクション俳優は、日常生活でも律していることは多いんでしょうか?
「し
ないとまず無理でしょう。リハーサルも本番まで30回40回とやりますから、タバコも夜更かしもやめて、体を鍛えないといけない。でないと怪我につながり
ます。すべてにおいて自分でコントロールしないといけないっていうことです。今も毎日、最低1時間はトレーニングしていますよ」
――最後に、本誌の女性読者に向けて、作品のPRをお願いします。
「今回セレクトしたDVDは、アクションが好きな方にはもちろんのこと、『刺激』が好きな女性にもおすすめです。ぜひ、ご自宅で気軽に楽しんでほしいですね」