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映画『ねこにみかん』に登場するのは、3人の異母兄弟に、「ママ」「カカ」「ハハ」と呼ばれるそれぞれの母親に、1人の父親と、複雑で不思議な家
族だ。そんな家族の元へ、婚約者の智弘(大東駿介)に、黒川芽以演じる真知子が連れられて来るところから物語は始まる。その風変りな関係から、『家族って
なんだろう?』と、そんなことを考えさせられる作品だ。

くろかわ・めい★

87年5月13日生まれ、東京都出身。93年にCMデビュー。97年テレビドラマ『鏡は眠らない』(NHK)に出演。これまでの出演作に
映画『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(10年)、テレビドラマ『毒姫とわたし』(東海テレビ)などがある。5月24日に映画『ぼくたちの家族』の公開が控えている。

映画『ねこにみかん』

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監督/戸田彬弘
3月22日(土)よりシネマート新宿・心斎橋ほか全国順次公開
(オフィシャルサイト)http://nekonimikan.com/
(C)チーズfilm

 

――登場するのが、異母兄弟3人に、内縁の妻3人、夫が1人という、複雑で一風変わった家族でしたが、脚本を読んだ時の感想をお聞かせください。
「常
識的に考えたら少し驚く家族構成ではありますよね。でも、私は、ちょっと『あれ?』と思ったぐらいで、すんなり頭に入ってきました。たしかにインパクトは
ありますけど、そこから広がっていく家族の話にリアリティがあって、今までにないような家族の物語だなと。撮影が楽しみでした」

――真知子という女性を演じられましたが、彼女はどんな女性なのでしょう。
「真
知子は一見弱く見えるけども、素直に思ったことを言ってしまうタイプ。白黒はっきりさせたい性格の人です。家族や夫婦に対する思い入れが強いからこそ、理
想がはっきりしていて、だから言いたいことを口にしてしまうキャラクター。婚約者の家族に、はっきりと意見を言う強さはすごいと思いました」

――真知子と黒川さんの共通点や似ている点はありましたか?
「夫
婦や家族に対して理想があるところは似ています。理想の夫婦像は、ご飯を一緒に食べて、仲よくしてという、普通のものです。理想の家族像は、お父さんとお
母さんがいて、夜はなるべく一緒にご飯を食べて、休みの日はみんなで公園へ行ってというわかりやすいものです(笑)。簡単なようで難しいですからね。家族
で一緒にご飯を食べる機会もなかなかもてないですから」

――和歌山県有田川町でのオールロケですが、棚田の美しさが印象的でした。あの美しい風景を見たときの感想をお聞かせください。
「感
動しました。すごく広大な土地にみかん畑があって、たくさんみかんがなっていて。撮影中は本番以外でも毎日みかんを食べていました。地元の方に『有田む
き』というみかんのむき方を教えてもらいました。最初に皮のまま四等分にして、へたを支点にそこから内側のみかんの部分を取って食べていくんですけど、す
ごく食べやすいんです。今もみかんをその食べ方で食べてます。先に割るというのが斬新でした」

――黒川さんが思うこの作品の魅力とは?
「登
場人物全員が主役になっていて、それぞれのストーリーがすごくしっかりしているので、誰にでも感情移入できる。そこがすごく素敵だと思います。冒頭の部分
で、内縁の妻が3人いるという設定はすごくびっくりするけれど、そこから広がっていく家族の話っていうのが本当にリアルで。撮影中は泊まり込みで合宿して
いたので、登場人物の空気感や距離感がすごくいい感じに出ていると思います」

――『家族ってなんだろ?』というテーマですが、黒川さんは思う家族とは?
「家族の形はいろいろありますけど、私は、どんなことが起きても、変わらないものだと思います。どんなにケンカしても、離れられない。いい意味でも悪い意味でも、逃れられない血のつながりが家族かなと思います」

――芸歴20年でいろいろな役柄を経験されてきましたが、今後挑戦したい役柄やお仕事はありますか。
「踊りが好きなので、突然踊る役をしてみたいです(笑)。あとは、声の仕事が好きなので、アニメの声優やナレーターをしてみたいですね。ベースは女優業で、ほかの分野にもチャレンジしてみたいです」

――最後に、作品のPRをお願いします。
「家族の設定にインパクトがあって、重い内容に思えるかもしれませんが、けしてそうではないので、観て、ほっこりまったりしていただきたいなと思います。美しい風景にも癒されると思いますよ」

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