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「僕は『東京の大学院に行く』ってうそをついて東京に出てきたんです。母親から電話がかかってきても、出なくなっていました。東京に来て2年くらいたったある日『今もう東京に来とるんだけど、ちょっと電話出てー』って留守電が入っていて。そこでもう観念して、『大学院にも行ってなくて、ずっとお笑いをやってる』って言ったら、膝から崩れ落ちて号泣されました。自分の人生でこんなドラマみたいなことが起こるなんて思ってなかったから。焦りました(笑)」(田中)

 

隔週連載『中山秀征の語り合いたい人』第65回のゲストは、お笑いコンビ・アンガールズの田中卓志(40)と山根良顕(40)の2人。広島出身の広島カープファンということで、会場はカープファンが集う「Big-Pig 神田カープ本店」に。そんななか、ひとりジャイアンツファンの中山は超アウェー状態!事務所の先輩・後輩でもある3人の鼎談、スタートです!

 

中山「山根はさ、結婚して子どももできたじゃない。プライベートも変わった?」

 

山根「ヒデさんはお子さん4人いるじゃないですか。僕は娘1人で、今1歳半なんですけど、子どもの面倒を見て、家事の手伝いをして、そのうえで仕事って、よくみんなできるよなって。キツいんですけど、子どもの成長はうれしいし、感動することも多い。それで視野も広がり、経験も増えて、いろんなことが話せるようになりました」

 

中山「家族を養わないといけないから、病気もできない、倒れられない。仕事のスタンスも変わった?」

 

山根「だから、ますます頑張らないとって思ってます。今までは失敗したりネタを飛ばしたりしたときは、自分がショックを受けるだけでよかった。でも、今では家族にすぐに返ってくるわけではないけれど、『本当に何やってんだ、俺!』『もっとちゃんとやれば結果が出たはずだ!』って、受けるショックが大きくなりました」

 

中山「となると、田中だよな。田中は好きになった女のコに影響されちゃうんだよな」

 

田中「バイオリンをやっていたコを好きになってバイオリンやって、その後フラれて、バイオリンだけが残ったっていう……」

 

中山「悲しい音色になったんだよな(笑)」

 

田中「初恋の人がお茶のお店を始めて、それで紅茶をめっちゃ勉強して詳しくなって、紅茶だけが残った。あと、囲碁をやってるコを好きになったのに『その人、結婚してるよ』って聞いて、囲碁だけが残った……」

 

山根「そういう妖怪なんですよ。好きになった女のコの趣味を奪っていく趣味泥棒」

 

中山「でも、全部自分の身になってるよね」

 

田中「そうなんですよ。フラれた慰謝料として、仕事をもらってます(笑)。でも、僕はそのうち結婚しますから。今年、もし『キングオブコント』で優勝できたら、直後の2週間くらいはモテると思うんですよね。その間に嫁を見つけます。そしたら、また報告しますよ。あ、でも予選で落ちたら、すみません……(笑)」

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